2015 Fiscal Year Research-status Report
DNAマイクロアレイを用いた肝動脈化学塞栓療法後の網羅的発現遺伝子解析
Project/Area Number |
25861093
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 登 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00506488)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | DNAマイクロアレイ / 動脈塞栓術 / 化学塞栓療法 / 薬剤溶出性塞栓物質 / 肝癌 / エピルビシン / 高吸収性ポリマー / リピオドール |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本実験における最適な家兎肝VX2腫瘍モデルの作成方法を探索した。 VX2腫瘍は、培養により増殖させた腫瘍細胞を細胞凍結保存液に浸し-80℃で凍結保存しておいた腫瘍細胞を解凍し、清潔シャーレ上で0.5mm~1mm程度にカットし、移植用に用意する。使用家兎は、(可能な限り3kg以上の)ニュージーランドホワイト腫とし、塩酸メデトミジン、塩酸ケタミン、ブトルファノールで全身麻酔を行い、イソフルランの吸入麻酔により維持する。最初、剣状突起から尾側の上腹部を剃毛後、イソジンスプレーで消毒を施す。メスで腹部正中切開後、肝左葉を把持鉗子で愛護的に把持し取り出し、メスで肝実質に小切開を入れる。VX2 腫瘍細胞片を消毒滅菌したストローに仕込み、切開部に挿入し、同様に消毒滅菌した竹串で押し出し、肝臓内に移植する。細胞移植後、肝表面小切開部を4-0バイクリルで縫合する。次に右葉を把持し、右葉にも同様の方法でVX2 腫瘍細胞片を移植する。移植1か所につき、VX2腫瘍細胞片を各々3個ずつ移植することとする。VX2腫瘍細胞片移植後、腹膜を4-0バイクリルで縫合し、皮膚はステイプラーで縫合。抗生物質とドミトール拮抗薬を筋注し、覚醒させる。 体調管理に注意を払い飼育し、2週間後に移植時と同様の麻酔下で、非イオン性造影剤を静注し、造影ダイナミックCT検査を施行する。1㎝~2㎝程度に発育した肝癌の発現を確認し、TACEを行う予定とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本実験以外の研究に時間をとられ、また所属施設の異動の準備もあり、動物実験を実行する十分な時間が確保できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、動物実験を実行する時間を確保できる見込みであり、計画の効率化を進め、実験を達成する予定である。DNAマイクロアレイでの検討も時間がかかる可能性があるが、現時点では最終的に実験を達成できると考えている。
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Causes of Carryover |
実験が遅れているため、今年度はDNAマイクロアレイの解析まで進むことが出来ず、その費用が次年度に繰り越されることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越し費用は、今年度達成できなかったDNAマイクロアレイ解析費用と動物実験費用に主に費やされることになる。
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