2013 Fiscal Year Research-status Report
MRIテンソル画像を用いた陰茎海綿体神経描出に関する研究
Project/Area Number |
25861101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北島 一宏 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (80448860)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 前立腺がん / 陰茎海綿体神経 / 核磁気共鳴画像(MRI)) / テンソル画像 |
Research Abstract |
前立腺がん全摘術の術前と術後に、テンソルMRIが撮影された52人を対象に、MedINRIA1.9, Tutorial version 2.0(Sophia-Antipolis, Research Project Asclepios, France)というフリーの解析ソフトを用いて、陰茎海綿体神経(いわゆる勃起神経)の本数を後方視的に2名の放射線科専門医が合議により測定した。そして陰茎海綿体神経の合併切除が施行された症例と温存術が施行された症例との間で、陰茎海綿体神経の本数が術前術後でどう変化するかを検討し、統計解析を行った。5人はテンソル画像の画質が不良で今回の解析からは除外した。結果は神経温存術が施行された症例は術前術後で本数がほとんど変化なかったのに対し、合併切除術が施行された症例は術後に本数が著しく減少した。陰茎海綿体神経の描出にテンソル画像が有用であることを裏付ける結果が得られたが、今回の本数は前立腺全摘標本での詳細な病理検討で既に判明している本数よりも少し多い傾向にあり、テンソル画像で描出されている神経は完全には本当の神経に一致しないことも分かり、テンソル画像は神経以外の血管や筋肉も描出している可能性が示唆された。 以上の研究成果は、The visualization of periprostatic nerve fibers using Diffusion Tensor Magnetic Resonance Imaging with tractographyというタイトルで、ヨーロッパ放射線学会総会(ECR 2014)で2014年3月に発表するとともに、現在海外雑誌に論文投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
後方視的検討であるが、陰茎海綿体神経の描出にテンソル画像が有用であることを裏付ける結果が得られ、国際学会で発表できた為。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の国際学会で発表した内容を論文にし、外国語雑誌に投稿を行い、受理を目指す。 陰茎海綿体神経合併切除が施行された症例を対象に、術前に施行したテンソル画像と全摘標本との直接の比較(分布や本数の比較)を前方視的行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
パソコンを購入しなかった為に、少し(56,499円)余ったと思います。 翌年度にパソコン購入や国際学会出張を予定しており、それに充てたいと思います。
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