2013 Fiscal Year Research-status Report
泡沫化硬化剤を用いた経皮経肝的門脈塞栓術の臨床的有用性、安全性に関する検討
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25861111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中曽根 豊 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (50530151)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 泡沫硬化剤 / 経皮経肝的門脈塞栓術 / オルダミン |
Research Abstract |
当研究は、泡沫化硬化剤を用いた経皮経肝的門脈塞栓術の安全性及び有用性を確立し、経皮経肝的門脈塞栓術手技の標準化を目指すものである。その端緒として、従来の硬化剤と泡沫化硬化剤との比較検討のため、豚を用いた基礎的研究を行い、安全性、有用性の検証を行う。また、臨床例の蓄積を通じて、再疎通率、肝臓の容積変化、合併症、安全性についての検討を行うことを目標としている。 本年度は、当初の計画に追加し動物実験を施行した。泡沫化硬化剤は同量の硬化剤と比較し、容積が大きくなるほか、腹側への分布が良好となることが考えられる。豚肝を用いた実験が理想的ではあるが、豚肝はヒトのそれとは異なり、非常に菲薄な構造で、腹背側の評価にはそぐわないため、豚腎を代用し実験を行ったところである。現在、組織切片を作成し、ヘマトキシリン・エオジン染色、エラスティカ・ファン・ギッソン染色を行い、泡沫化硬化剤及び通常の硬化剤それぞれについて、内皮障害の分布及びその程度の検討を行っているところである。 また、平行し臨床例の蓄積は逐次進めており、現在までに、27症例について、泡沫化硬化剤による経皮経肝的門脈塞栓術を施行しているところである。それぞれの症例にてついて、手技的成功率、1ヶ月、3ヶ月、半年、一年(肝切除待機患者については肝切除までの期間)での再疎通率(臨床的成功率)の評価を行っている。また、上記期間での肝臓の容積変化についても評価を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に追加し、安全性、有用性の基礎的研究となる動物実験を行うことができ、その評価も順次、進んでいる。 臨床症例の蓄積と、解析もおおむね当初の予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度以降は症例の随時蓄積ならびに、手術までの期間が延長された症例では経過観察期間の延長をおこないつつ、得られた結果を集計し治療効果の評価ならびに、早期から晩期にわたる合併症、有害事象の整合性について統計処理を含めて検討し、これらの結果を学会報告および論文にまとめて公表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験を追考する上にて想定予算よりも試薬をおさえて使用した為に繰り越し金は発生した 来年度の実験費用にあて、研究を追考する。
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