2014 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア機能不全は放射線誘発遅延性神経細胞死に関与するか?
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25861113
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
小橋川 新子(菓子野新子) 大分大学, 医学部, 研究支援者 (70637628)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電離放射線 / ミトコンドリア形態 / 神経変性 / 遅発性活性酸素種 / Drp1タンパク質 / カルシウムシグナル / 神経軸索 / 遅延的影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は放射線照射による遅延的ミトコンドリア機能不全が神経細胞死や神経変性を誘導する機構を解明することを主な目的とした。 最終年度では、放射線を照射された神経細胞において遅延的ミトコンドリア膜構造が変化するか、また遅延的ミトコンドリア機能不全が誘導される機構を明らかにする目的で、カルシウムシグナルによる照射後のDrp1の活性化について調べることを計画していた。照射後のカルシウム濃度についてはFura4 assay kit、カルシウムシグナル阻害についてはカルシウムキレート剤処理により行った。 放射線照射により細胞内カルシウム濃度が6Gy照射1日後から3日後にかけて2.3倍程度増加していることがわかった。Drp1タンパク質セリン378のリン酸化が照射により変化するのかウェスタンブロッティングにより調べた結果、照射3日後にDrp1セリン378のリン酸化が減少することがわかった。また細胞内カルシウムキレート剤(BAPTA-AM)を1時間処理することによりDrp1セリン378のリン酸化が増加することから、照射後細胞内のカルシウム濃度が増加することによりカルシニューリンが活性化し、Drp1セリン378の脱リン酸化が起こっていることが考えられた。また、照射後の神経軸索の長さを測定した結果、照射により神経軸索が約1.4倍程度長くなり、Drp1タンパク質をノックダウンすることによりこれを抑制することがわかった。 以上の結果より、放射線照射によりカルシニューリンによりDrp1タンパク質が脱リン酸化し活性化する。これによりミトコンドリアの構造がバラバラのフラグメント状となり軸索が照射をしていない細胞よりも長くなりやすいことが示唆された
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Research Products
(10 results)