2013 Fiscal Year Research-status Report
時計遺伝子発現を基盤とした腫瘍血管新生阻害薬によるヒト乳癌の増殖抑制
Project/Area Number |
25861148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
諸橋 聡子 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90569592)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乳癌 / 時計遺伝子 / 治療 |
Research Abstract |
我々は、これまでに時計遺伝子DEC2がVEGF(血管内皮増殖因子)の遺伝子発現を制御し概日リズムの下で腫瘍血管新生における時計遺伝子DECの重要性を明らかにしてきた。 今回我々は、ヒト乳癌の増殖・浸潤における時計遺伝子発現の意義を明らかにし、日内リズム(時計軸)を考慮した新たな分子標的治療薬の概念を構築することを目的とする。つまり、時計遺伝子高発現細胞やノックダウン細胞を用いて、乳癌の増殖、浸潤との関連を解析し、VEGF阻害剤を含む抗がん剤の感受性に及ぼす影響を探索する。 今年度は、ヒト組織における癌の浸潤転移について詳細に解析することを行った。多くの外科切除症例の静脈侵襲・リンパ管侵襲・神経周囲侵襲を詳細に検討することにより、癌の発育・進展を理解することに繋がり、今後の研究展開の基盤を築いた。さらに、癌組織の浸潤形態を詳細に検索し、浸潤性微小乳頭癌成分と予後との関連を明らかにした。浸潤性微小乳頭癌成分がある癌は、有意にリンパ節転移を認め、予後が悪いことを明らかにした。癌組織の浸潤形態の中で、破壊性に浸潤する癌組織は、浸潤性に浸潤する癌より予後が悪いことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト組織における癌の浸潤転移について詳細に解析することができたため。多くの外科切除症例の静脈侵襲・リンパ管侵襲・神経周囲侵襲を詳細に検討することにより、癌の浸潤を理解することに繋がったため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト組織(外科切除材料)およびヒト癌細胞株を用いて、その脈管侵襲・静脈侵襲を詳細に検討していく。さらに、腫瘍におけるリンパ管新生についても探求していく。
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[Journal Article] 両側副腎褐色細胞腫摘除術26年後に局所再発したvon Hippel-Lindau病随伴褐色細胞腫の1例2013
Author(s)
藤田 尚紀, 三上 穣太郎, 村澤 洋美, 岡本 亜希子, 今井 篤, 畠山 真吾, 石村 大史, 米山 高弘, 古家 琢也, 神村 典孝, 大山 力, 諸橋 聡子, 鬼島 宏
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Journal Title
泌尿器科紀要
Volume: 7
Pages: 427-430
Peer Reviewed
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