2015 Fiscal Year Annual Research Report
時計遺伝子発現を基盤とした腫瘍血管新生阻害薬によるヒト乳癌の増殖抑制
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25861148
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
諸橋 聡子 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90569592)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 時計遺伝子 / 乳癌 / 分子標的治療薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、日本における乳癌患者は増加の一途を辿っている。乳癌患者の罹患年代は、40-50 歳台と若く、人生の中で再発を余儀なくされることが多い。再発患者の多くは抗がん剤の治療をすることとなる。患者のQOL (quality of life) を下げずに、治療を継続することは非常に重要かつ急務である。本研究では、再発乳癌を副作用の少ない状態で治療可能にするために、乳癌細胞の特性を反映したVEGF 阻害剤を含む抗がん剤適応への応用を目指す。申請者はこれまでに、時計遺伝子DEC2 がVEGF(Vascular endothelial growth factor, 血管内皮増殖因子)遺伝子発現を制御し、概日リズムの下での腫瘍血管新生における時計遺伝子DEC の重要性を示してきた。本研究は、ヒト乳癌の増殖・浸潤における時計遺伝子発現の意義を明らかにし、日内リズム(時計軸)を考慮した新たな分子標的治療薬の概念を構築することを目的としてきた。つまり、時計遺伝子の高発現細胞やノックダウン細胞を用いて、乳癌の増殖、浸潤との関連を解析し、VEGF 阻害剤を含む抗がん剤の感受性に及ぼす影響を探索する。高分化型のヒト食道癌細胞株において、時計遺伝子DEC1が、アポトーシスを促進する因子として働いていることを明らかにした。
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[Journal Article] Fatty acid synthase-positive hepatocytes and subsequent steatosis in rat livers by irinotecan.2015
Author(s)
Sawano T, Shimizu T, Yamada T, Nanashima N, Miura T, Morohashi S, Kudo D, Hui FM, Kijima H, Hakamada K, Tsuchida S.
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Journal Title
Oncol Rep.
Volume: 33
Pages: 2151-60
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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