2015 Fiscal Year Annual Research Report
術中超音波ナビゲーションシステムを用いた系統的肝切除手術の開発
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25861176
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
三瀬 祥弘 公益財団法人がん研究会, その他部局等, その他 (00436601)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ナビゲーション / 肝切除 / 系統的切除 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝切除手術中に、超音波検査の探触子の位置と方向を磁気センサーにより感知し、探触子で観察している超音波画像と同じ断面のCT画像、そして別途作成した3次元シミュレーション画像をリアルタイムに並列表示させるReal-time Virtual Sonography (以下RVS)のシステムを構築しその精度の向上を目指した。画像を連動させるための初期の位置合わせに時間を要する問題、設定した位置と表示される位置が大きく乖離する事が課題となっていたが、エコーVolume データを蓄積し機械学習により門脈左右分岐部の位置を推定する手法を採用することにより、初期の位置合わせに要する時間を大幅に短縮する事が可能となった。しかし、症例により超音波画像とCT画像のずれの程度がばらつく問題は未だ解決されておらず、今後さらに症例を蓄積し、微細な解剖の差異や変異に対応できるよう、機械学習を進めることで推定精度を向上させる必要がある。また、その先の解決すべき課題としては、肝の変形への対応が挙げられる。現状では、肝を授動せず生理的位置に固定した状態で検証を進めてきたが、実臨床では、肝離断の最中に肝を授動することにより肝臓は大きく変形しうる。また、肝障害の程度により肝の柔らかさが症例により異なる点も本課題に取り組む際の大きな障壁となり得る。今回の研究期間では手つかずの課題となったが、引き続き臨床でのRVS活用を目指し研究を進める。
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