2013 Fiscal Year Research-status Report
転写因子AP-1阻害剤による胃癌微小環境を標的とした新しい腹膜播種治療法の確立
Project/Area Number |
25861200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藏重 淳二 九州大学, 大学病院, その他 (90594474)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | activator protein-1 / FOSB / c-Fos / c-Jun |
Research Abstract |
AP-1はFos family (c-Fos, Fra-1, Fra-2, FosB )とJun family (c-Jun, JunB, JunD ) からなるヘテロダイマーであり、細胞の増殖・発生・分化・癌化などに重要な役割を担う転写制御因子である。AP-1は、多くの増殖・転移シグナルに関与しており、遺伝子・分子標的治療の強力な標的となる可能性がある。われわれは国立がんセンター外科にて採取した胃癌患者の骨髄、および末梢血よりRNAを抽出し、qRT-PCR法にてFOSB、c-Fos、c-Junについてその発現を検証した。胃癌患者骨髄210例(Stage I 59例, II 50例, III 48例, IV 53例)においてFOSB、c-Fos、c-Junの発現を測定したところ、Stageが進行するごとにその発現が上昇していた(p<0.01)。またc-Fosについては末梢血でも同様にStageが進行するごとに発現が上昇していた(p<0.05)。今回の結果は、進行胃癌患者の骨髄・末梢血液中では、何らかの宿主側細胞由来のAP-1が高発現を来していることを示唆している。我々は、現在関節リウマチに対して使用されているAP-1特異的阻害薬を用いて、in vitroにて癌細胞でも効果があることを確認した。現在はこの薬剤のin vivoでの効果を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
AP-1特異的阻害薬を用いて、in vitroにて癌細胞でも効果があることを確認した。現在はこの薬剤のin vivoでの効果を検討中であるが、当初計画通りの効果が得られていない。現在投与量、投与期間などを検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在はAP-1特異的阻害薬のin vivoでの効果を検討中であるが、当初計画通りの効果が得られていない。投与量、投与期間などを検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
少額のため次年度繰越。 来年度の物品購入予定。
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