2013 Fiscal Year Research-status Report
形態形成シグナル活性はstageII大腸癌予後予測のマーカーとなるか?
Project/Area Number |
25861220
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
秋吉 高志 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 副医長 (50625598)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 大腸癌 / 形態形成シグナル |
Research Abstract |
本研究の主目的は、大腸癌、特にstage II大腸癌における形態形成シグナル(Wnt/Hedgehog/Notch)活性と予後との相関を検討することである。 1. 大腸癌におけるNotchシグナル活性と予後の相関:Stage II/III大腸癌根治切除305症例において、核内Notch1および核内Notch3発現をNotchシグナル活性のsurrogate markerとして、免疫染色を行った。多変量解析により、核内Notch3発現陽性が遠隔無再発生存(distant relapse-free survival)の有意な予測因子として抽出された。サブグループ解析により、核内Notch3発現はstage IIの強力な予後予測因子であったが、stage IIIでは有意な予測因子として抽出されなかった。 2. Stage II/III直腸癌62症例において、術前に内視鏡で採取した癌部の新鮮凍結切片より、laser capture microdissectionにより癌細胞のみを抽出した。当初は候補遺伝子を絞ったカスタムPCRアレイを作成する予定であったが、より網羅的にmRNAの発現を測定するため、GeneChipアレイ解析を行った。現在、形態形成シグナル活性に焦点を当て、予後との相関を解析中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大腸癌組織における形態形成シグナルに関連するmRNAの発現を解析するため、DNAマイクロアレイを実施した。しかしバイオインフォマティクスを用いたシグナル活性の解析に時間を要している状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
バイオインフォマティクスを用いてWntシグナル標的遺伝子群の発現上昇からWntシグナル活性の高い群(Wnthigh group)を同定し、Wnthigh vs. Wntlow groupにおける予後、およびHedgehog、Notch関連遺伝子の発現状況を解析する。また、形態形成シグナル活性に基づいた予後予測モデルの作成および独立したサンプルでのvadilationを行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画よりも研究がやや遅れているため。 本研究を遂行するにあたって必要なリアルタイムPCRやマイクロアレイ関連物品の経費が中心となる。
|
Research Products
(3 results)