2014 Fiscal Year Annual Research Report
deltaNp63発現誘導による新規肺扁平上皮癌モデルの確立と癌発症機序の解明
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25861248
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
山野 荘太郎 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80614528)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | deltaNp63 / TET/on / lung |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は肺上皮細胞特異的にdeltaNp63蛋白質の発現誘導を行うことで、肺上皮細胞における扁平上皮癌への発がん機構及び分化誘導について研究を行うことを目的とした。 昨年度より引き続き行った肺特異的deltaNp63 inducible (iPDN63)マウスの作製では、再度作製したマウスにおいてもspc-rtTAマウスとの交配後、double transgenicマウスを作製し、Dox投与による肺でのdeltaNp63蛋白発現を検討した結果、deltaNp63の免疫染色における発現量を認めることができなかった。その原因として、Zsgreen1-Ires-deltaNp63コンストラクトのIres以降の発現が低下するためと考えられた。現在は再度コンストラクトを作製しなおしており、deltaNp63-Ires-mCherryの順番にすることで、in vitroにおける遺伝子導入の結果、mCherryの発現を観察することに成功した。現在、本ベクターを用いて再度トランスジェニックマウスの作製を行っている。 さらに、昨年度から開発したin vivo transfectionの系においても、コンストラクトの問題が継続して起こり、in vivoでdeltaNp63及びZsgreen1の発現をIHC及びWBにて検討した結果、確認することが出来なかった。こちらも現在再度作製した上記コンストラクトを用いて実験を継続している。 最後に肺発がん物質n-nitroso-tris-chloroethylureaを処置したマウス肺サンプルにおいて、誘発された扁平上皮化生から癌におけるp63陽性細胞についてCD44v蛋白の発現について検討した。その結果、扁平上皮化生の非常に早期から癌部にかけて、p63陽性細胞にCD44v蛋白の共局在が認められた。
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