2014 Fiscal Year Annual Research Report
血小板機能検査におけるクロピドグレル不応症の臨床的意義とその対処法
Project/Area Number |
25861267
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
榎本 由貴子 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20377659)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | クロピトグレル不応症 / 血小板機能検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的:脳血管内治療術前にクロピドグレルを内服する症例において、経時的な血小板機能検査、CYP2C19遺伝子多型と周術期合併症の関連性を検討し、クロピドグレル不応症に対する対処法を見出す。 ①クロピドグレルローディング投与後の経時的血小板機能検査、CYP2C19遺伝子多型と、周術期合併症との関連についての検討:中間解析結果は、第39回日本脳卒中学会総会にて学会発表を、日本脳神経血管内治療学会誌(JNET 2014;8:251-258)にて論文発表した。慢性期脳梗塞患者10例においてはクロピドグレル300mgのローディングドーズ投与6時間後で既に十分な抗血小板効果が発現されていた一方、急性期脳梗塞患者13例においては投与24時間以降も十分な抗血小板効果が認められなかった。しかし、併用したアスピリン200mgローディングドーズ投与については内服6時間後には充分な効果が得られていた。クロピドグレル不応症と判断されたのは15/ 23 (65.2%)例であり、それに関連する因子の検討においては、CYP2C19遺伝子多型との関連性は認められず(p=0.955)、急性期脳梗塞群(p=0.0018)と体格指数(p=0.005)に関連性が認められた。急性期脳梗塞患者33例、慢性期脳梗塞患者19例の計52例における最終解析結果については現在論文作成中である。 ②クロピドグレル不応症における、シロスタゾール追加療法の前向き無作為化2群比較試験:現在までに16例を無作為化したが、登録症例数が目標に達せず比較検討に至っていないが、シロスタゾール追加投与群では翌日にADP血小板凝集能値、VerifyNowにおけるPRU値の低下が得られる傾向にある。
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Research Products
(7 results)