2015 Fiscal Year Annual Research Report
グリオーマの悪性転化に関わる新規バイオマーカーの機能解明
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25861268
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
本村 和也 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (30467295)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 低悪性度神経膠腫 / 悪性転化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度から、グリオーマにおける悪性転化に関わるマーカーの探索のため、Grade IIおよびGrade III神経膠腫(低悪性度神経膠腫)に対する網羅的遺伝子異常解析のを行った。日本国内5施設における332例とThe Cancer Genome Atlasの425例を合わせた計757例に対して次世代シークエンサーを用いた包括的な遺伝子解析を行い、その論文報告を行った。 IDH1/IDH2(IDH)遺伝子変異は全症例の79%に認められた。IDH変異を有する低悪性度神経膠腫の99.7%で、TP53遺伝子異常(ほとんどは両アレルに異常を伴う)または1p/19q co-deletionのどちらかを認めた。そこで低悪性度神経膠腫を遺伝子異常に基づいて3タイプに分類している(Type-I: IDH変異+1p/19q co-deletion, Type-II: IDH変異+1p/19q non-co-deletion, Type-III: IDH正常)。この3タイプはそれぞれ異なった遺伝子に異常を生じやすく、DNAメチル化・遺伝子発現も異なった特徴を示した。病理学的分類よりも正確に予後予測が可能であったが、Type-Iでは病理Grade間での予後の差は認められず、Type-IIでも差はわずかであった。一方、Type-IIIでは病理Grade間での予後の差が非常に大きく、予後のよいType-IIIa (Grade II)とGlioblastomaとほぼ同様の経過をたどるType-IIIb(Grade III)が認められた。また、論文内では遺伝子変異の生じる順番や腫瘍の複雑性を示す腫瘍内多様性の結果も報告した。 当初の予定であったDMBT1およびMET-shRNAをそれぞれ発現するベクターを細胞株に遺伝子導入し、それらをマウスに導入する予定であったが、遺伝子導入に難渋したため、その研究を遂行することができなかった。 しかしながら、低悪性度神経膠腫の遺伝子解析の結果、悪性転化する可能性の高いサブグループを明らかにすることができたのは意義があると考える。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Mutational landscape and clonal architecture in grade II and III gliomas.2015
Author(s)
Suzuki H, Aoki K, Chiba K, Sato Y, Shiozawa Y, Shiraishi Y, Shimamura T, Niida A, Motomura K, Ohka F, Yamamoto T, Tanahashi K, Ranjit M, Wakabayashi T, Yoshizato T, Kataoka K, Yoshida K, Nagata Y, Sato-Otsubo A, Tanaka H
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Journal Title
Nat Genet.
Volume: 47(5)
Pages: 458-68.
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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