2013 Fiscal Year Research-status Report
脳梗塞に対する幹細胞移植後の機能回復の内在性修復メカニズムの解明
Project/Area Number |
25861282
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
日宇 健 長崎大学, 大学病院, 客員研究員 (00404260)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 再生医療 / ヒト神経幹細胞 / 脳梗塞 |
Research Abstract |
現時点では脳虚血後のシナプスの変化について明らかにした。脳梗塞近傍領域においてGABAシナプスが脳梗塞1週間後に特定の層において増加し、梗塞1ヵ月後に元のレベルに戻った。これらシナプスの変化はBehavior testでの機能障害の変化と一致して見られた。つまり機能障害を考える上でシナプスの変化を同定することが重要であることが明らかとなった。次にヌードラットに中大脳動脈脳梗塞モデルを作成し, 7日後にヒト神経幹細胞を同側皮質に定位移植した。高解像度イメージングを駆使したArray tomographyにて, 個々のsynapseを三次元的に構築し, synapseの定量化を行った。結果はfunctional recoveryは移植3-4週間後でみられ, synaptogenesisはfunctional recoveryに一致して起こり、特定の興奮性synapseが増加することが明らかとなった。 これらについて下記発表を行った。 1.日宇 健: 臨床応用に向けた脳梗塞に対するヒト神経幹細胞移植後の内在性修復メカニズム, 日本脳卒中学学会, 大阪, 2014 2 Hiu T: Synaptic remodeling after stroke enhanced by transplanted human neural stem cells is coincident with functional recovery, International Stroke Conference, San Diego (USA), Feb 2014 (Oral) その他、 World Congress of Neurosurgery (Korea), Society for Neuroscience (USA), Congress of Neurological Surgeons (USA), 日本脳循環代謝学会総会 (札幌),日本脳神経外科学会 第72回学術総会(横浜)などにて発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. モデルの確立:ラット脳梗塞モデル、ヒト神経幹細胞脳実質内投与での手法を確立 2. 治療効果:脳梗塞7日後によるfunctional recovery、梗塞サイズ、幹細胞の生存率の評価 3. ホストの梗塞部周囲peri-infarct areaでのシナプスの変化についての検討 以上については初年度にて明らかとなり計画通り進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
モデルは確立したため継続して行う。 1. 治療効果の評価治療:投与時期(脳梗塞3日後、7日後、30日後)によるfunctional recovery、梗塞サイズ、幹細胞の生存率の比較検討 2. メカニズムの解明:ホストの梗塞部周囲peri-infarct area、contralateral cortexの環境変化:BBBの変化、シナプスの変化についての検討 以上を今後は検討する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
順調に研究を進めることができたが、次年度さらに研究を発展させるため次年度使用額が生じた。 今後物品費、学会への出張費に充てさらに研究を発展し完結する。
|
Research Products
(6 results)