2013 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチの手指関節破壊におけるレントゲン画像の半自動的定量評価システムの開発
Project/Area Number |
25861307
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
舟橋 康治 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80566977)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 関節破壊 / 画像解析 / 超解像 / 関節裂隙間距離 |
Research Abstract |
関節リウマチにおける治療は生物学的製剤により劇的に変化し関節破壊が良好に抑制されている。これまで抑止しきれなかった関節破壊の進行は容易にレントゲン画像により確認が可能であったが、現在の治療下ではその検出が困難である。Sharp scoreを代表とするレントゲン画像の評価方法を用いればその変化を検出は可能であるが、読影に要する時間が日常診療において確保が困難である。この問題を解決する方法としてより定量的且つ省労力であるコンピューターによる自動解析システムの開発をしている。 関節リウマチにおける関節破壊の形態は関節裂隙の狭小化と骨びらんに大別される。骨びらんは3次元的に広がる骨侵食を投影像であるレントゲン画像で評価する複雑さと、どこまでを骨びらんとするか既存の目視による判断も困難な面があり、現時点では骨びらんと関節裂隙の狭小化では後者のほうが関節リウマチ患者の日常生活動作の障害に直結するという報告もあり、関節裂隙間距離の測定より着手している。罹病歴の短い関節リウマチ患者の手指のレントゲン画像のDICOMデータを用いて関節裂隙間距離の計測をするアルゴリズムを開発中であるが、問題点としてDICOMデータにおける1ピクセルの距離は0.15㎜、中手指節(MCP)関節の距離は1.5㎜程度であり、10ピクセルという低解像度が挙げられ、Total Variation正則化手法とShock Filterを用いた超解像手法により理論上3~4倍の解像度を獲得し、高解像度となった画像に対し関節面の輪郭を任意の点を数点選択することで任意の時数関数で表現するカーブフィッティング法により算出し、関節の近位側と遠位側の距離を関節面の曲線となる頂点同士からの法線を用いて関節裂隙間距離を算出する方法と、カーブフィッティングで得られた2曲線間の関数を積分して算出する方法で関節裂隙間距離の測定を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
半自動的に行われる定量的レントゲン画像の読影システムの構築に関してはTotal Variation正則化手法とShock Filterを用いた超解像手法によりより精度の高い状況で関節裂隙間の距離の測定を行える環境が整備された。しかしながらその設定値の調整により更なる高解像度を得られる可能性があり、その他の条件の検討も進めている。関節裂隙間距離の測定は関節表面を人的に数点選択することでカーブフィッティング法により認識し、関節表面の頂点より得られる法線からの関節裂隙間距離を測定する方法と関節内の裂隙間距離を積分する方法すなわち面積から算出する方法(関節裂隙間距離=面積/関節の幅)が構築された。この二つの方法の優劣については今後両者の測定法における観察者内変動や観察者間変動について半自動的システムであることも含め、検証を現在行っている。また現時点では人的操作で行われている行程を自動化できる余地があり、さらなる省力化・測定の短時間化を図っていく。 前述の如く関節表面の認識に関しては任意の点を人的に選択する必要があり、画像情報の認識手法についての改善点を模索し、さらなる自動化、それによる観察者内変動や観察者間変動の減少を目指していく。画像情報の認識手法の向上は骨びらんの識別にも応用が期待され、予定通り今年度より骨びらんの測定に関しても研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
Total Variation正則化手法とShock Filterによる超解像画像を用いた関節裂隙間距離測定システムを用いて、実際の関節リウマチ患者の手指レントゲン画像のMCP関節の測定を行いて当施設を中心に形成されるTBCR(Tsurumai biologics communication registry)という生物学的製剤を使用している関節リウマチ患者約3000名の多施設データベースの臨床データとレントゲン画像の情報を連結して関節リウマチの疾患活動性の程度と関節破壊の進行速度についての相関について従来の画像評価方法との対比を行いその有効性の検証を進める。 現時点ではMCP関節のみの検討であるが、他の関節へと応用は十分達成可能な案件であり近位指節間(PIP)関節や手根骨間、また足部の中足趾節間(MTP)関節の関節裂隙間距離の測定へと進め、Sharp scoreを代替できるものへ可能性を模索していく。 現時点では半自動的計測方法としながらも人的操作が多く煩雑な行程が残っており、省力化という点において改善の余地がある。プログラミングの修正において十分に短縮できる可能性があるが、根本的な問題として関節面の自動認識方法についてのより自動的、且つ再現性の高い手法の開発を目指し、測定値の信頼性を損なわずに操作の省力化を図っていく。 またもうひとつの関節破壊の形態である骨びらんについては画像認識の方法以前に、3次元的に広がる骨侵食を投影像であるレントゲン画像で評価をする複雑さと、どこまでを骨びらんとするか既存の目視による判断も困難であるという問題点があり、画像認識の手法の継続的な改善と併せて基準の策定とその妥当性の検証も進めていきたい。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Clinical efficacy of abatacept compared to adalimumab and tocilizumab in rheumatoid arthritis patients with high disease activity2014
Author(s)
Takahashi N, Kojima T, Kaneko A, Kida D, Hirano Y, Fujibayashi T, Yabe Y, Takagi H, Oguchi T, Miyake H, Kato T, Fukaya N, Ishikawa H, Hayashi M, Tsuboi S, Kanayama Y, Kato D, Funahashi K, Matsubara H, Hattori Y, Hanabayashi M, Hirabara S, Terabe K, Yoshioka Y, Ishiguro N.
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Journal Title
Clin Rheumatol
Volume: 33(1)
Pages: 39-47
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Monitoring C-reactive protein levels to predict favourable clinical outcomes from tocilizumab treatment in patients with rheumatoid arthritis.2013
Author(s)
Kojima T, Yabe Y, Kaneko A, Hirano Y, Ishikawa H, Hayashi M, Miyake H, Takagi H, Kato T, Terabe K, Wanatabe T, Tsuchiya H, Kida D, Shioura T, Funahashi K, Kato D, Matsubara H, Takahashi N, Hattori Y, Asai N, Ishiguro N.
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Journal Title
Mod Rheumatol.
Volume: 23(5)
Pages: 977-85
DOI
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[Journal Article] Clinical efficacy of abatacept in Japanese rheumatoid arthritis patients2013
Author(s)
Takahashi N, Kojima T, Kaneko A, Kida D, Hirano Y, Fujibayashi T, Yabe Y, Takagi H, Oguchi T, Miyake H, Kato T, Fukaya N, Ishikawa H, Hayashi M, Tsuboi S, Kanayama Y, Kato D, Funahashi K, Matsubara H, Hattori Y, Hanabayashi M, Hirabara S, Terabe K, Yoshioka Y, Ishiguro N.
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Journal Title
Mod Rheumatol
Volume: 23(5)
Pages: 904-912
DOI
Peer Reviewed