2014 Fiscal Year Research-status Report
関節軟骨変性過程におけるC/EBPbetaを中心とした遺伝子発現解析
Project/Area Number |
25861328
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林田 光正 九州大学, 大学病院, 助教 (40644787)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 転写調節 / 軟骨分化 / 分子細胞生物学 / 軟骨変性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究代表者は軟骨の分化過程におけるC/EBP betaの働き、炎症性疾患における関節軟骨の変性過程におけるC/EBP betaの働きを解明してきた。本研究者の目的は、多くのfunctionを持つ有力な転写因子であるC/EBP betaを、治療に有益なtarget geneとすべく日々実験を続けている。しかしC/EBP betaは多くの機能を有するため、必要な細胞に必要なタイミングで必要な量だけ発現する必要がある。もっとも関心を寄せている領域は、関節軟骨細胞へC/EBP betaを導入し治療に役立てる事である。 今回報告すべき平成26年度にLipofection, Electroporation, Adeno virusによるgene transportationを軟骨細胞、滑膜細胞に行った。Lipofectionは腫瘍発生のリスクが低く、関節注射する事で関節内に導入出来るため、もっとも簡便な方法である。しかし投与条件を厳密に設定したがLipofectionは導入効率を高めることが困難だった。Electroporationでも同様に実験を行ったが、導入効率は高まるものの、C/EBP beta導入後に細胞毒性が高く認められ、導入された細胞の活性が下がり、その後の細胞活動の低下や細胞のapoptosisが誘導された。 そこで、C/EBP betaのdominant negative formを導入したAdeno virusを作成し、細胞に導入した。しかし有害な細胞活動につながるC/EBp betaの働きを抑制する事は困難だった。今後さらにC/EBP betaの機能の解明を行っていきたい。 さらにC/EBP betaは骨化の過程に関与していると考えられ、臨床の現場での問題点をまとめるため、各方面の学会に参加している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
軟骨変性過程におけるC/EBP betaの役割を解明するために作成した、研究計画書通りに、実験を行い、結果を得ることが出来ているため。また関連の各分野の学会に参加する事で、臨床に直結した問題点を整理出来ているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も前述と同様、研究計画書通りに研究を遂行する予定である。
|
Causes of Carryover |
本年度以前に購入した物品で研究活動を行ったため、新規購入の必要性がありませんでした。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度は新規の物品購入の必要性があると思われます。
|