2016 Fiscal Year Research-status Report
関節軟骨変性過程におけるC/EBPbetaを中心とした遺伝子発現解析
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25861328
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林田 光正 九州大学, 大学病院, 助教 (40644787)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 軟骨代謝 / 靭帯骨化 / C/EBP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究代表者は軟骨の分化過程におけるC/EBP betaの働き、炎症性疾患における関節軟骨の変性過程におけるC/EBP betaの働きを解明してきた。本研究者の目的は、多くのfunctionを持つ有力な転写因子であるC/EBP betaを、治療に有益なtarget geneとすべく日々実験を続けている。しかしC/EBP betaは多くの機能を有するため、必要な細胞に必要なタイミングで必要な量だけ発現する必要がある。もっとも関心を寄せている領域は、関節軟骨細胞へC/EBP betaを導入し治療に役立てる事である。注目しているC/EBPの役割は、関節炎におけるmain regulaterとしての役割りと、靭帯の骨化における役割である。 今回報告すべき平成28年度までにLipofection, Electroporation, Adeno virusによるgene transportationを軟骨細胞、滑膜細胞に行った。軟骨細胞へのgene transportは困難を伴い、時間を費やした。Electroporationによる導入を試みたが、導入効率は高まるものの、C/EBP beta導入後に細胞毒性が高く認められ、導入された細胞の活性が下がり、その後の細胞活動の低下や細胞のapoptosisが誘導された。次にC/EBP betaのdominant negative formを導入したAdeno virusを作成し、細胞に導入した。上記により導入効率は向上した。しかしdominant negative formの導入では、C/EBP betaの働きを抑制する事は困難だった。むしろMMPの発現がやや上昇しており、発現抑制には導けなかった。今後さらにC/EBP betaの機能の解明を行っていきたい。 さらにC/EBP betaは骨化の過程に関与していると考えられ、主に臨床サンプルを使用して、免疫染色等を行っている。臨床の現場での問題点をまとめるため、靭帯の骨化や、引き続きリウマチ等の炎症の場でのC/EBPの働きを学ぶべく、当該学会に参加している
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記のごとく、導入効率が悪いため、gene transportationに苦労している。導入実験→発現実験を行い確認し、結果が悪いため、vectorを、研究者に要請して譲渡してもらっている。そのため時間を要する。また本研究代表者が、臨床と教育に時間を取られているため、研究に時間を費やせず、研究期限を1年延長する結果ろなったことが、研究が遅れている最大の要因である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に費やす時間を工面し、集めた臨床サンプルによる免疫染色を進める方針。また発現実験も平行して行っていきたい。また、比較的短期で結果が出せる臨床の研究に注力したいと考えている。
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Causes of Carryover |
上記のごとく、導入効率が悪いため、gene transportationに苦労している。導入実験→発現実験を行い確認し、結果が悪いため、vectorを、研究者に要請して譲渡してもらっている。そのため時間を要する。また本研究代表者が、臨床と教育に時間を取られているため、研究に時間を費やせず、研究期限を1年延長する結果ろなったことが、研究が遅れ、使用額が予定を大きく下回った要因である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度に研究期間を延長し、引き続き最終年度の研究計画に沿って、研究を遂行したいと考えている。免疫染色、vectorの発現実験、研究発表、論文作成に研究費を使用したいと考えている。
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[Presentation] 強直性脊椎炎に合併した脊椎骨折に対する外科的治療2017
Author(s)
林田 光正, 播广谷 勝三, 松本 嘉寛, 川口 謙一, 岡田 誠司, 飯田 圭一郎, 岡崎 賢, 福士 純一, 池村 聡, 赤崎 幸穂, 中島 康晴
Organizer
第53回 九州リウマチ学会
Place of Presentation
大分県別府市
Year and Date
2017-03-11 – 2017-03-12
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[Presentation] 強直性脊椎炎に合併した脊椎骨折に対する外科的治療2016
Author(s)
林田 光正, 播广谷 勝三, 中島 康晴, 松本 嘉寛, 川口 謙一, 岡田 誠司, 飯田 圭一郎, 岡崎 賢, 福士 純一, 池村 聡, 赤崎 幸穂, 岩本 幸英
Organizer
第45回 リウマチの外科研究会
Place of Presentation
福岡
Year and Date
2016-08-26 – 2016-08-27
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