2014 Fiscal Year Annual Research Report
活性型ビタミンD3による関節軟骨変性予防効果とそのメカニズムの解明
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25861336
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大田 陽一 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 病院講師 (50633484)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 活性型ビタミンD3 / 関節軟骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
活性型ビタミンD3の関節軟骨細胞分化制御に関する影響を検討した。In vivo環境下の評価として、生後3-5日のマウス骨端部の軟骨細胞を単離し、1α,25-dihydroxy-2β-(3-hydroxypropoxy) vitamin D3(10-8 M)を7日間添加し培養を行った。細胞を回収しコラーゲンゲルに撹拌させ、ヌードマウスの皮下に移植を行い、形成されたペレットを組織学的に検討した。前年度では移植後4週で評価を行ったが、活性型ビタミンD3誘導体添加群、非添加群のいずれの組織像においても軟骨細胞の肥大化及び一部骨化を認め、明らかな組織像の差は認められなかった。そのため、今年度では更に移植後2週の早期における組織像を検討した。結果は、両群ともに軟骨細胞の肥大化を認め、移植後2週においても組織像での差は認められなかった。次に、In vitro環境下での検討では、軟骨細胞を培養、活性型ビタミンD3誘導体を10-8 M添加を行った後、RNAを4日、7日で回収しreal-time RT-PCRを行った。その結果、Lubricinの発現において活性型ビタミンD3誘導体添加群では発現上昇の傾向にあったが有意差は認められなかった。 また、変形性関節症における活性型ビタミンD3の予防効果の検討として、マウスの膝関節に変形性関節症誘導モデルを作成し、活性型ビタミンD3誘導体を関節内局所投与(1回/週)を行った。本年度では前年度の検討をもとに、投与濃度に関しては、副作用である高Ca血症を認めない濃度:0.2μg/kgで検討を行った。術後4週、および8週においてサフラニン-O染色を行い組織学的評価を行った。活性型ビタミンD3誘導体投与群ではOARSIによるGrading scoreは低い傾向にあったが、現段階では優位な差は認められなかった。今後更に個体数を増やし検討していく必要がある。
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Research Products
(5 results)