2014 Fiscal Year Annual Research Report
椎間板の恒常性維持及び変性に至る分子生物学的メカニズムの解明
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25861337
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藤田 順之 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30348685)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 椎間板 / 腰椎変性疾患 / 椎間板変性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では膜型プロテオグリカンであるSyndedcan-4 (SDC-4)の髄核における発現に着目し、SDC-4が低酸素環境下で必要不可欠である転写因子Hypoxia Inducible Factor-1alpha (HIF-1alpha)により発現制御され、更にSDC-4は軟骨基質産生に必須であるSox9の発現制御している事を見出した。SDC-4はその細胞膜上のGAGを介して、BMP等の成長因子をtrapすることが知られており、これらのシグナル調節を介して組織恒常性の維持に関与している事が予想された(Fujita N, et al, FASEB J. 2014)。更に我々はこれまでの研究では髄核細胞をラット椎間板から単離培養した髄核細胞を用いて機能解析を行ってきたが、髄核細胞は継代培養することにより元来の特徴を欠失し、髄核細胞の分子生物学的な特性を維持することは困難であることが知られている。これらの事から髄核細胞の特徴が維持され、また分子生物学的手法を適応しやすい髄核の細胞株を確立する事は大変重要であった。我々はdoubling timeが短い脊索腫細胞株U-CH1-Nに着目し、髄核細胞と分子生物学的に類似した特徴を持ち合わせているか否かマイクロアレイ解析を用いて検討した。興味深いことに培養U-CH1-N細胞では髄核細胞の分子マーカーであるBrachyury (T)、CD24、Cytokeratin19の発現が高く、更には軟骨基質であるAggrecanやType II collagenの発現も高く、長期に培養したところ、アルシアンブルー陽性であり、髄核と極めて類似した特徴を持つことが確認され、今後の椎間板研究において非常に有用な細胞株であると考えられた(Fujita N, R Watanabe, et al. PLoS One. Submitted)。
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[Presentation] Reactive oxygen species are therapeutic targets for intervertebral disc degeneration2015
Author(s)
S. Suzuki, N. Fujita, N. Hosogane, K. Ishii, R. Watanabe, T. Hikata K. Takubo, K. Watanabe, K. Horiuchi, Y. Toyama, T. Miyamoto, M. Matsumoto
Organizer
61th Annual Meeting Orthopaedic Research Society
Place of Presentation
米国ラスベガス
Year and Date
2015-03-28 – 2015-03-31
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