2014 Fiscal Year Research-status Report
幼若脳へ対するブメタニドと麻酔薬の作用に関する検討
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25861389
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
刈谷 隆之 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (90614404)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 幼若脳 / ブメタニド / GABA |
Outline of Annual Research Achievements |
前回我々の施設においてミダゾラムが幼若脳において興奮性活動を惹起し鎮静作用が減弱していることを示した1。今回同様にGABAA受容体刺激作用を持つプロポフォールがNKCC1依存性に幼若脳において興奮性作用を惹起し、幼若動物では、成熟動物に比べそれら麻酔薬の鎮静作用が低下している、という仮説を検証した。また、プロポフォールの不動化作用におけるNKCC1阻害薬のブメタニドの影響についても検討した。平成25年度は鎮静作用への影響を行動実験で検討した。 平成26年度は、プロポフォール(75mg/kg)の不動化作用に対するブメタニドの影響について検討した。鎮静作用の検討で使用した50mg/kgのプロポフォールではTail-pinch withdrawal response(LTPWR)を抑制することができなかったため、適切な投与量を検討した結果、酸素投与下の75mg/kgがLTPWRを幼若、成熟ラットともに抑制できたためこのdoseで検討した。その結果、鎮静作用の効果とは異なり、幼若ラット、成熟ラットともにブメタニドはプロポフォールのLTPWRを増強しなかった。また、プロポフォールのLTPWRそのものも幼若ラット、成熟ラットで違いを認めなかった。このブメタニドの作用の違いを検討するため、神経興奮の検討を行うため、脊髄のpCREB免疫染色に取り組んだが、幼若ラットの脊髄はあまりにも細かく、現在免疫染色は困難を極めている。 1.Koyama Y, Andoh T, Kamiya Y, et al. Bumetanide, an inhibitor of cation-chloride cotransporter isoform 1, inhibits gamma-aminobutyric acidergic excitatory actions and enhances sedative actions of midazolam in neonatal rats. Anesthesiology 2013; 119: 1096-108
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度中にある程度、免疫染色等で鎮静作用および不動化作用の行動実験を裏付けるin vivoのデータを得たかったが、前述のように幼若ラットの脊髄の免疫染色が困難を極めており、実験がスタックしている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度に得られた行動実験の結果を裏付けるin vivoのデータを免疫染色を中心に実験を施行し集めていく予定である。前述のように幼若ラットの脊髄は免疫染色は非常に困難であるため、特にプロポフォールの不動化作用へのブメタニドの影響の検討には脊髄以外の部位の免疫染色で裏付けのデータを取っていくことを考えている。我々の施設は脳スライスのpCREB免疫染色は容易に試行できるため、不動化作用に関しては、脊髄に作用する下行性疼痛抑制系の代表格である中脳水道周囲灰白質の免疫染色で代用する予定である。また、鎮静作用への検討としては、前回のミダゾラムのスタディー1と同様に海馬、視床に加えて、大脳皮質、扁桃体での免疫染色の検討を予定している。免疫染色の結果が集まり次第、行動実験の結果と合わせて論文化する予定である。
1.Koyama Y, Andoh T, Kamiya Y, et al. Bumetanide, an inhibitor of cation-chloride cotransporter isoform 1, inhibits gamma-aminobutyric acidergic excitatory actions and enhances sedative actions of midazolam in neonatal rats. Anesthesiology 2013; 119: 1096-108
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Causes of Carryover |
免疫染色実験がスタックしてしまい、次の実験に進むことができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前述のような免疫染色による検討。および、電気生理学的検討に使用していく予定である。
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