2014 Fiscal Year Research-status Report
がん性腹水の進展におけるアクアポリンチャネルの関与と機能解析―新薬開発をめざして
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25861398
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
栗山 俊之 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10405467)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん性腹膜炎 / アクアポリン / 胃がん細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん性腹膜炎を有するがん患者では難治性の腹水がしばしばみられる。この腹水貯留は、腹部膨満、さらに消化管運動障害、食物通過障害をきたし、がん患者のQOLの著しい低下を招くことは周知である。がん性腹水の成因には低栄養・低アルブミン血症・リンパ管閉塞・腫瘍が産生するサイトカインなど多くの要因が考えられているが、その実態は不明である。 Agre らによって発見されたアクアポリン (Aquaporin, AQP)は水分子のみを選択的に透過させ他のイオンや物質を透過さえない水チャネルである。しかし、AQPとがん性腹膜炎との関連については不明であるため、それを明らかにするために本研究に着手している。
これまで、通常の胃がん細胞の MKN45細胞を接種しても、著明な腹水貯留がみられることはめったにないが、85As2細胞をラットに接種すると、がん性腹膜炎が惹起され高頻度で多量の腹水貯留し、著明な体重減少をきたすことを確認している。しかし、いずれも同様な胃がん細胞の細胞株でありながら、腹水貯留の程度が大きく異なるメカニズムについてはまだ明らかにできずにいる。 今年度は、そのメカニズムをAQPチェネルに着目して調査するため、85As2細胞および、通常の胃がん細胞の MKN45細胞を培養で増殖させ、回収した細胞からタンパク質およびmRNAを抽出し、Western blotting および RT-PCR法でAQPの発現を確認しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
real-time PCR および Western blotting の条件設定ですこし滞っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
mRNA, タンパク発現を確認できなくても、ラット腹膜に各胃がん細胞を摂取して、がん性腹膜炎を引き起こす実験に着手する。免疫組織学的手法を用いることも検討している。
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Causes of Carryover |
本年度使用するはずの、RNA primer の準備ができなかったことと、in vivo の実験にも取り掛かれていなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
real time PCR の着手および、in vivo の実験(ラット購入・飼育)や免疫染色法に使用する。
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