2013 Fiscal Year Research-status Report
ヒト末梢血CD133陽性細胞移植を用いた新たな勃起不全治療アプローチの開発
Project/Area Number |
25861426
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
井上 省吾 広島大学, 大学病院, 病院助教 (90457177)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 勃起不全 / 血液幹細胞 / 再生医療 |
Research Abstract |
勃起不全(erectile dysfunction以下ED)患者は急激に増加しており、有効な治療法がないため再生医療による新たな治療が期待されている。CD133陽性細胞は従来用いられていたCD34陽性細胞よりもさらに増殖能や分化能が高く幼弱な細胞集団であり、神経再生や血管再生に対して非常に重要な役割を持つ。神経や血管の再生における分化転換による直接的な作用だけでなく、VEGF(Vascular endothelial growth factor: 血管内皮増殖因子)などを分泌する間接的な作用により再生を促進することが知られている。本研究では、薬剤抵抗性重症EDへの治療応用を目指し、ヒト骨髄由来CD133陽性細胞移植による陰茎海綿体組織の再生効果を検討した。8週齢雄ヌードラットの片側陰茎白膜(2X2 mm)を陰茎海綿体と併せて切除、陰茎海綿体損傷モデルを作成し、切除したのみの群(切除群、n=8)、切除部位に足場としてアルギン酸ゲルシートを貼付した群(Alg群、n=6)、貼付したシートにヒト骨髄由来CD133陽性細胞を移植した群(CD133群、n=9)、およびsham手術を施行した群(sham群、n=5)を設定した。各群において、12週後にmajor pelvic ganglionの電気刺激下に陰茎海綿体内圧(intracavernous pressure; ICP)/平均動脈圧(mean arterial pressure; MAP)比を測定し、陰茎海綿体再生の程度を機能的に評価した。ICP/MAPの平均値は、切除群が0.0580±0.0831、Alg群が0.25640±0.0960、CD133群が0.34258±0.0831、sham群が0.37228±0.1051であった。Alg群のICP/MAPは切除群と比較して有意な改善を認めなかったが(p=0.1318)、CD133群およびsham群のICP/MAPは切除群に比較して有意に高く(CD133群p=0.0238、sham群p=0.0280)、CD133陽性細胞移植による機能的再生効果が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
陰茎海綿体損傷モデルラットに対してCD133陽性細胞移植を施行した結果、CD133群におけるICP/MAPは切除群に比較して有意に高く、CD133陽性細胞移植による機能的再生効果を証明した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、免疫染色による神経再生や血管再生など組織学的評価を施行中であり、CD133陽性細胞移植による陰茎海綿体組織再生を評価する。
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