2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25861438
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
池上 要介 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40381868)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / 光線力学療法 / 紫外線 |
Research Abstract |
筋層非浸潤性膀胱癌の治療では、BCG膀胱内注入療法が高い効果を挙げている。しかし、治療に伴う副作用も多い。BCG膀胱内注入療法にかわる新たな治療法を開発すべく、私たちはこれまでの研究で、膀胱癌細胞に対し新規光感受性物質と長波長紫外線の併用により、高い殺細胞効果があることを証明した。しかし、光感受性物質の人体への安全性は確立していない。この研究課程で私たちは長波長紫外線単独でも癌細胞に治療効果を得ることができる可能性について結果を得ることができた。本研究では、長波長紫外線単独照射による殺細胞効果について異型度のことなる3種類の膀胱癌細胞株を用いWST-1 assayを行った。長波長紫外線の単独照射についてもコントロールと比較し、有意な殺細胞効果を認めた。また長波長紫外線による細胞死がアポトーシスであることについて研究を行った。膀胱癌細胞株に長波長紫外線を照射し、フローサイトメトリーおよび免疫染色を行った。膀胱癌細胞3種類ともにフローサイトメトリーおよび免疫染色においてもアポトーシスが誘導されていることが確認できた。次に長波長紫外線照射後の膀胱癌細胞の増殖能について検討した。照射後1,2,4,7日にdish上の細胞数をセルカウンター使用し計測した。対数関数を使用して増殖曲線を作成した。結果はコントロールと比較し、3種類すべての細胞において増殖能の低下を認めた。長波長紫外線による膀胱癌に対する治療効果は、培養細胞レベルでは確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
長波長紫外線の治療効果についてin vitroで確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
紫外線照射の方法およびin vivoでの実験について適宜研究を遂行する。またアポトーシス誘導メカニズムの詳細についても研究を計画・遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
膀胱癌細胞への紫外線の殺細胞効果は確認できた。今後は培養細胞を用いて最適な紫外線照射条件を検討し、またinvitroでの細胞内シグナル伝達機構の解析を要するため。 ・UVA-1照射後の細胞内シグナル伝達機構の解析:① 紫外線照射後の細胞周期関連タンパクについてウエスタンブロットによる、チェックポイント機構についての検討② 紫外線照射後のチェックポイント機構に関して、免疫染色による検討する。 ・紫外線最適波長の検討:膀胱がん細胞株3種類につき、それぞれに対し280-400nmの間で適宜紫外線波長を変更し、平成21年度実験①と同様のプロトコールに従い、フローサイトメトリーによるアポトーシス誘導能を測定し、各細胞での最適紫外線波長の測定を行う。
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Research Products
(1 results)