2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25861477
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
安達 聡介 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (50613147)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 子宮内膜症 / 疾患感受性遺伝子 / 全ゲノム関連解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮内膜症は多因子疾患と考えられている。その発症に遺伝的要因の関与が示唆されているが、これまで明らかにはなっていない。多因子疾患の疾患感受性遺伝要因を同定する方法として、全ゲノム関連解析(Genome-Wide Association Study, GWAS)が可能となり、糖尿病や冠動脈疾患など、様々な多因子疾患を対象として行われるようになった。子宮内膜症の疾患感受性に寄与する遺伝要因を同定するため、本邦や欧米で子宮内膜症を対象としたGWASが施行されてきた。その結果として報告された疾患感受性候補SNP (Single Nucleotide Polymorphism、一塩基多型)は、それぞれ異なるものであり、人種差が存在する可能性が示唆された。平成26年度は、子宮内膜症感受性遺伝子に関して日本人を対象として行われた先行GWAS研究で報告された上位SNPに関して、日本人の別集団を用い、日本人子宮内膜症患者群と、対照コントロール群に関してSNPジェノタイピング法を用いた再現実験 (Replication Study) を行った。子宮内膜症群:537例、対照コントロール群:528例で再現実験を行った結果、3つのSNP に関して再現性を確認した。子宮内膜症疾患感受性遺伝要因は複数存在すると考えられ、異人種間で共通なもの、異なるものがあると推測される。子宮内膜症の発症機序解明、治療法の確立に向けて、各々について検証していく必要があると考えられる。
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