FISH法を用いたPTEN遺伝子異常による子宮内膜癌早期診断の検討

2013 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 25861505
• Research Category: Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
• Research Institution: Kitasato University
• Principal Investigator: 西村 由香里 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (30361017)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2015-03-31
• Keywords: 子宮内膜癌 / PTEN / 細胞診 / Liquid-based cytology / 免疫細胞化学染色 / FISH

Research Abstract

本研究では、近年著しい増加がみられる子宮内膜癌の検出率の高い検査法の開発を目指し、PTEN(phosphatase and tensin homolog)遺伝子の欠失および蛋白発現を子宮内膜細胞診材料にて解析し、従来から行われている形態学的解析にこれらの遺伝子解析を併用することでより精度の高い子宮内膜癌の診断が可能かを検討することを目的としている。
平成25年度は、Liquid-based cytology（LBC）法により作製した子宮内膜細胞診標本上にてPTENの免疫細胞化学染色を行い蛋白発現を解析することを研究計画とした。SurePath法を用いてLBC標本を作製し、正常子宮内膜、子宮内膜増殖症、子宮内膜癌を対象にPTEN蛋白の発現を免疫細胞化学的に解析した。PTEN蛋白はその遺伝子異常により蛋白発現が消失することが報告されているが、今回解析した症例におけるPTEN蛋白の消失の頻度は正常子宮内膜、子宮内膜増殖症、子宮内膜癌の順に高くなっていた。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年度の研究計画である正常子宮内膜、子宮内膜増殖症、子宮内膜癌のLBC標本を用いた免疫細胞化学染色は検討できている。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度に得られた免疫細胞化学染色にて得られたデータに加え、平成26年度はFISH法を用いた遺伝子欠失の有無を検討する。得られたデータは、日本臨床細胞学会にて発表予定である。最終的な解析結果が終了したのち、成果を論文にまとめて国際専門誌に投稿する。