2016 Fiscal Year Annual Research Report
The processing of dichotic listening in the mouse auditory cortex using flavoprotein fluorescence imaging
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25861536
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| Research Institution | Niigata University |
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Principal Investigator |
大島 伸介 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70632438)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 聴覚野 / 聴覚リハビリ / フラビン蛋白蛍光イメージング / 視覚・聴覚連想記憶 / 両耳分離補聴 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
語音明瞭度に影響を及ぼす因子である周波数分解能が低下すると、低周波数帯域成分による高周波数帯域成分へのマスキング（周波数マスキング）の影響がより顕著になるといわれている。周波数マスキングの回避目的に、入力音声を周波数で分割し、左右の耳に異なる高さの音を振り分けて提示する両耳分離補聴(Dichotic)方式の補聴処理が期待されている。両耳分離聴取時のマウス大脳聴覚野の反応をフラビン蛋白蛍光イメージングで計測し、両耳分離補聴による周波数マスキングの抑制、語音明瞭度改善のメカニズムに迫り、新たな補聴システムや難聴者に対する聴覚リハビリに発展させることが本研究の目的である。
これまでの実験装置では大脳聴覚野活動の記録は一側のみのため、頭蓋骨側面の聴覚野と測定用顕微鏡を平行にすることが容易で安定した計測が可能であった。本研究では水平方向に顕微鏡を2台設置して両側聴覚野の同時記録が可能となったが、両側聴覚野と両側顕微鏡をマウスの個体差に合わせる必要があり、データの再現性や統計学的に有意な結果を得る事ができなかった。
聴覚リハビリとして聴覚以外の感覚を使用することに注目し、視覚・聴覚連想記憶と連合野の解析を行った。ヒトはニャーという音を聞いて猫の姿を連想でき、逆に画像から音を連想できる。ある視覚刺激と音刺激を組み合わせた環境下で飼育したマウスに対して、用いた視覚刺激のみを見せた時の聴覚野の反応をフラビン蛋白蛍光イメージングにより測定した。例えば、マルの図形とAという音を1週間暴露したマウスに対してマルの図形だけを見せると、A音刺激がないのに聴覚野、特に前聴覚野領域が反応を示した。この結果から、視覚刺激を組み合わせた聴覚リハビリによって、低下した難聴者の聴覚野反応を改善させる可能性が示唆された。今後、難聴や平衡障害のリハビリに、異なる感覚刺激を利用した手法を開発したいと考えている。
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