2015 Fiscal Year Annual Research Report
内耳におけるグルタミントランスポータの解明と遺伝性難聴に関する研究
Project/Area Number |
25861542
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小口 智啓 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (10377640)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 耳科学 / 難聴 / 遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
蝸牛感覚細胞と求心系第一次ニューロンの神経伝達物質であるグルタミン酸は、細胞毒性を持つため、その代謝が内耳機能に非常に重要であり、グルタミン酸-グルタミン回路は聴覚・前庭機能に必要不可欠であると考えられる。 本年度は、前年度までの検討により明らかとなった内耳におけるグルタミン酸-グルタミン回路を構成するグルタミントランスポータに関して、日本人難聴患者200名を対象に直接シークエンス法による遺伝子解析を行うことにより、遺伝性難聴の関連遺伝子を同定、病態解析を行う計画である。またグルタミントランスポータだけでなく、グルタミン酸-グルタミン回路に関与する他の分子に関しても同様に解析を行った。その結果、SLC17A8遺伝子変異による難聴家系を見出し、日本人難聴患者においてもグルタミン酸ーグルタミン回路が内耳機能に重要であり、その破綻は難聴につながることを明らかにすることができた。
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