2014 Fiscal Year Research-status Report
内リンパ水腫の症状出現様式に関する実験的臨床的解析
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25861548
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 忠雄 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (90567017)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 内リンパ水腫 / メニエール病 / 内リンパ水腫モデルマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
内耳リンパ液(外リンパ)への造影剤漏出に関する内耳機能正常例での分布は、内耳疾患の診断・病態研究に必要不可欠な基礎的治験である。本研究では当該年度に、前年度に引き続き症例を追加し、新たな知見を得た。内リンパ水腫は蝸牛に分布することが多く、なし、軽度、著明の三段階の分類では軽度のものが多かった。過去の側頭骨病理の報告では正常例でも頂回転では蝸牛内リンパ水腫を認めており、蝸牛については画像でも最も大きい内リンパ腔を評価しており妥当な結果と考えられた。前庭では内リンパ水腫を認める症例はごくわずがであり、疾患群では前庭に内リンパ水腫を認める症例が多いため疾患群と比較して有意に異なる所見であると考えられた。前庭の内リンパ水腫は病的意義がある可能性が考えられた。次年度には結果をまとめ、国際学会での発表、論文化を行う。 内リンパ水腫モデルマウスについては正常コントロールと内リンパ水腫モデルマウス(ペンドリンノックアウトマウス)の内耳組織をスライスし切片化したものの顕微鏡画像からの3Dモデリングを行った。ペンドリンノックアウトマウスでは前庭水管拡大を確認。蝸牛内リンパ水腫の存在を認めた。3Dモデリングはソフトウェアを用いて内リンパ、外リンパを区別して行い、それぞれを3次元化して組み合わせる形式とした。次年度に、正常例と内リンパ水腫マウスの内耳の内リンパ、外リンパそれぞれの体積、形態を比較しデータ解析、発表、論文化を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集はほぼ達成されており次年度でまとめ、論文化を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
データの解析を行い国内、国際学会での発表、論文化を行う。
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Causes of Carryover |
物品購入や旅費について当初の予測よりも必要経費を削減することが可能であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ解析、学会発表、論文の作成等に使用する。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Endolymphatic space size in patients with vestibular migraine and Meniere's disease.2014
Author(s)
Nakada T, Yoshida T, Suga K, Kato M, Otake H, Kato K, Teranishi M, Sone M, Sugiura S, Kuno K, Pyykko I, Naganawa S, Watanabe H, Sobue G, Nakashima T.
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Journal Title
J Neurol.
Volume: 261
Pages: 2079-2084
DOI
Peer Reviewed
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