2014 Fiscal Year Annual Research Report
好酸球性副鼻腔炎の術後再発予防戦略の構築を目指した局所免疫応答の解明
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25861586
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
中山 次久 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50408431)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 好酸球性副鼻腔炎 / 内視鏡下鼻内手術 / 一酸化窒素 |
Outline of Annual Research Achievements |
好酸球性副鼻腔炎は、鼻副鼻腔粘膜における好酸球浸潤を特徴とし、内視鏡下鼻内手術後にも再発を来たす難治性副鼻腔炎である。本研究は、術後再発に関わる因子を明らかにするとともに、術後鼻副鼻腔粘膜病変の客観的評価として、鼻呼気中一酸化窒素濃度(Nasal FeNO)の有用性を評価した。 術後2年以上経過観察し得た慢性副鼻腔炎症例36例において検討したところ、17例において術後再発が認められ、17例中5例はステロイド内服治療においても副鼻腔の粘膜の正常化が確認できず、ステロイド抵抗性と考えられた。再発に関わる因子については、過去の報告と同様に好酸球浸潤が高度の症例において再発傾向を認めるとともに、再発症例、特にステロイド抵抗性の再発例において鼻茸におけるmRNAレベルにおいてIL-5の発現が高かった。 また、術後におけるNasal FeNOの検討は、内視鏡下鼻内手術後の慢性副鼻腔炎41症例に対して、携帯型NO濃度測定モニターを用いてNasal FeNOを測定するとともに、粘液線毛機能の評価として上顎洞のサッカリンテストを行った。その結果、粘液線毛機能が低下している症例において、炎症に加えてNOによる上皮細胞障害により粘液線毛機能が低下していると考えられるNasal FeNOが高値の群と副鼻腔炎そのものによる上皮障害により低下していると考えられるNasal FeNOが低値の群に分けられた。サッカリンテストにおいて正常な粘液線毛機能をもつ症例は、適度なNOの産生が認められることから、術後鼻副鼻腔粘膜病変の客観的評価の一助になると考えられた。
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