2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25861618
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 博史 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80635748)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 緑内障 / 視野 / 機械学習 / ベイズ統計 |
Research Abstract |
視野予測モデルについては現在順調に進捗しており、variational approximationを用いたベイズ線形モデルを用いた予測モデルを用い、従来の単回帰を用いた方法に比べ予測結果が非常によくなることが分かった。具体的には、過去1回の視野検査の結果を用い今回提案したモデルで予測した予測精度と、過去7回の視野検査の結果を用い単回帰で予測した予測精度がほぼ同等であることが分かった。この研究成果については現在論文投稿中となっている。またこの方法を応用することで視野検査の検査時間短縮につながることが期待されるが、視野検査機器にその方法が実装される段階にはまだ至っていない。今後は他学部のグループと共同で、さまざまな臨床情報(眼圧、合併症、緑内障のタイプ等)も利用する形で視野の予測を行う方法についてプロジェクトを進めている。 視野検査結果のデータベースの整備については、現在東大病院のものに関しては半分以上完了した。今後の臨床研究において有用なデータであると考えている。また他大学とも連携したデータの整備についても現在考慮中である。 Pattern Deviationに代わる有用な指標については、我々が考案した方法ではうまくいかないことが判明した。理由として1番目に、視野検査の測定点はどの測定方法においてもたかだか80個未満であり、このような少ないデータに混合正規分布を当てはめると推定精度が悪くなることがあげられる。また2番目として、緑内障視野欠損において正常な部位が残存していることを前提としたモデルであるが、実際には視野欠損の進行に伴い全体的な感度低下も同時に起きていることがあげられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
視野検査の検査時間の短縮に関する研究が遅れている。この研究は新規の視野検査機器開発の一環として行っているものであるが、現在そのプロトタイプとなる機器の開発が遅れているためである。そのため、現在他社の既存の視野検査機器に対し、新しい測定モデルを適用し、実際に視野検査を行うことを想定している。現在既存の視野検査を自由に動かすために試行を行っているところである。
|
Strategy for Future Research Activity |
視野検査のデータベースの構築に関しては、現在の状況のまま進めていくことで、十分達成できると考えている。 視野の予測モデルの拡張に関しては他学部のグループとの共同作業となるが、本研究の今後の展開も考慮しつつ進めていく予定である。 視野検査の測定アルゴリズムであるが、実機での測定が不可欠である。当初予定していた視野検査機器が未だ利用できない状況であるため、代替の機器で行う方針に変更したが、大幅な遅れとなっており、今年度中にすべてを達成することは困難である。今年中に実機を用いた視野測定を開始することを現在の目標としている。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
視野検査測定アルゴリズムの進捗の遅れのため、必要な機材、ソフトウエア等の購入を見合わせている状況である。 今後視野検査測定アルゴリズムの進捗が進めば、必要な物品の購入にあてる予定である。
|
Research Products
(6 results)