2014 Fiscal Year Research-status Report
DNAマイクロアレイによる遺伝子解析を用いた胆道閉鎖症予後予測の研究
Project/Area Number |
25861674
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田井中 貴久 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30378195)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 胆道閉鎖症 / DNA |
Outline of Annual Research Achievements |
胆道閉鎖症は、葛西手術が成功し胆汁が排泄されるようになっても、やがて肝硬変や肝不全の病態に陥ることが少なくない。将来的には約半分の症例で肝移植が必要となる指定難病である。本疾患の原因として、ウイルス感染、胆汁酸代謝異常、血行障害、ductal malromationなどの諸説があるが依然不明のままである。本研究の目的は、胆道閉鎖症の原因を究明すること、また予後のと関係が明確にすることである。 平成26年度には、本研究の生命倫理委員会の承認後、胆道閉鎖症患児の血液を採取し、検体の収集を行い、DNA抽出キット(アジレントSureselctXT Reagents)を用いてライブラリを作製している。また、初回手術例においては、血液だけでなく肝組織、肝門部索状物の検体収集を行っている。今後作製したDNAライブラリから、DNAのシークエンシングを行い塩基配列を解析する予定である。特に胆道閉鎖症と遺伝的背景の関連があるか解析を行い、また予後との関連を調べるため移植例および自己肝生存例との間の塩基配列の差について解析する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度は、代表研究者の異動に伴い、新たに当施設での患児からの検体の収集を行うこととし、現在DNAの抽出を行っていることである。DNAの抽出後、シークエンシングを行う予定としている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、さらに症例の集積を継続していく。症例は40例を見込んでいる。血液からDNAの抽出後ライブラリーを作製、DNAのシークエンシングを行い塩基配列を解析する。胆道閉鎖症は予後が様々であり、その関連を調べるため移植例と自己肝生存例での塩基配列の差について解析する。
|
Causes of Carryover |
本年度はDNA抽出にとどまったため、次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度にシーケンシングを行う予定である。
|