2014 Fiscal Year Research-status Report
ケロイドにおけるMFAP5の機能解析と新規治療薬の開発
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25861693
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
池田 佳奈枝 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70404746)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ケロイド / 創傷治癒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最中にポリフェノールの一種であるレスベラトロールが、ケロイドに対しても線維化抑制効果が示唆されたため、前年度に引き続き詳細に検討を行うことにした。前年度の研究により、レスベラトロールがケロイド由来線維芽細胞のtype Ⅰ collagen、α-SMA、HSP47のmRNA発現を濃度依存性に抑制し、また、ケロイド由来線維芽細胞のTGF-β1産生を抑制することが分かった。今年度は、ケロイド患者より採取したケロイドから、萎縮傾向を示す中央部と拡大・浸潤傾向を示す辺縁部に分けて採取し培養を行い、ケロイド由来線維芽細胞をレスベラトロール添加培養液で培養を行い、以下の検討を行った。 WST-1 assayにて細胞増殖能を評価するため、ケロイドの中央部および辺縁部のケロイド由来線維芽細胞それぞれにレスベラトロールを0、25、50、100μM添加下に培養を行った。その結果、ケロイドの中央部および辺縁部のケロイド由来線維芽細胞共にレスベラトロールの濃度依存性に細胞増殖が抑制された。また、それらの細胞を顕微鏡下に観察するとケロイド由来線維芽細胞にレスベラトロールを添加培養すると浮遊細胞が増加することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MFAP5(microfibrillar associated protein 5)の機能解析を行う予定であったが、その研究の最中でレスベラトロールの有用性が示唆されたため、その検討を優先させて行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もMFAP5の検討を行いながらも、同時にレスベラトロールの有用性をより詳細に検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
前年度に購入した試薬もしくは元々持っていた試薬などにより研究が可能であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
使用しなかった金額については、今年度に新たに試薬や機器を購入するために使用する予定である。
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