2013 Fiscal Year Research-status Report
多剤耐性緑膿菌に対する5-アミノレブリン酸を使用した光線力学療法
Project/Area Number |
25861694
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
坂原 大亮 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 前期臨床研究医 (30647912)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 緑膿菌 / 光線力学療法 / 5-アミノレブリン酸 |
Research Abstract |
まず始めに、緑膿菌に5-アミノレブリン酸(5-ALA)を加えるとプロトポルフィリンIX(PpIX)が増加するか調べた。緑膿菌に5-ALA 0.5 mg/mlを加え、液体クロマトグラフィーでポルフィリン量を測定した。その結果、総ポルフィリン量は5-ALAを添加していないものと比べ5倍増加したが、PpIXは2倍しか増加しなかった。次に、PpIXは2価鉄と配位してヘムとなることから、ヘムへ代謝させるのを防ぐ為に、キレート剤でエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を添加し、PpIXの量が増加するか検証した。緑膿菌に5-ALA 0.5mg/mlとEDTA 1mg/mlを添加し、液体クロマトグラフィーでポルフィリン量を測定した結果、EDTA無添加群に比べ、PpIXの量は約10倍に増加した。この結果、EDTA添加により、緑膿菌内のPpIX量が増加することがわかった。次にin vitroで緑膿菌に5-ALAとEDTAを添加し、波長 410 nmのLEDを照射した。10の5乗個の緑膿菌に5-ALA 1 mg/mlとEDTA 1mg/mlを加え、5時間後にLEDを照射出力50 J/cm2で照射し、19時間後に菌数を測定した。その結果、LED未照射群では、菌数が10の9乗まで増加したのに対し、LED照射群では、10の5乗個のままであり、5-ALAとEDTAを加え、波長410 nmのLEDを照射することにより、緑膿菌の増殖を抑制できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroでの検証は終了した。今後はin vivoでの検証を行っていくことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はin vivoで検証していく。
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