2013 Fiscal Year Research-status Report
versican代謝産物―DPEAAE分子の毛周期・発生における機能解析
Project/Area Number |
25861705
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高田 圭以子 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (80624460)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 毛 / versican |
Research Abstract |
1999年に細胞外マトリックスのversicanがマウスの毛における間葉凝集や毛髪誘導に重要な役割を果たすことが報告され(Kishimoto et al., PNAS)、その後人でも同様の報告がなされた(Kishimoto et. al. JID,2005)。2008年にも人の毛におけるversicanの発現パターンの重要性が報告され(Malgouries et. al. Br. J. Dermatol.)ヒト毛乳頭細胞のversicanをノックダウンするとその凝集能が落ちることが報告された(Feng et.al. Clin Exp Dermatol.2011)。しかし、versican分子がどのような作用機序で機能発現をもたらすかはわかっていない。そこで本研究は、毛周期でのversicanの分解を検討することで、versicanがどのような作用機序で毛周期・毛髪誘導に機能発現をもたらすのかを解明することを目的として研究を遂行している。 平成25年度はマウス及びヒト毛乳頭細胞を用い、ADAMTSのRNA発現をPCR法にて、確認し、ADAMTS4,5が強発現しているのを確認した。versicanがADAMTSによって分解された分解産物のversikineのリコンビナントを毛乳頭細胞に添加したところ、コントロールに比べて毛乳頭細胞の増殖能が有意に上昇した。現在、リコンビナントの受容体の検索を行っており、平成26年度には学会発表予定を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
毛乳頭細胞のADAMTSの発現をPCR法にて、その発現を確認した。 また、versicanの分解産物であるversikineのリコンビナントを入手することができ、in vitroの研究を予定通り遂行できた。分離培養した毛乳頭細胞での増殖能を検討したところ、versikineによる増殖促進効果が認められた。
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Strategy for Future Research Activity |
versikineの毛乳頭細胞の凝集能に対する検討を引き続き行い、versikineの受容体の検索を行うことで、毛の発生に対するversicanの役割の解析を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
動物の搬入が年度内に行えなかったため、動物飼育にかかる経費が使用されなかったため。 遺伝子組み換え動物の搬入手続きが終了したため、動物飼育に使用する消耗品に使用予定である。
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