2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25861726
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森本 訓行 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 医員 (10648562)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光線力学療法 / MRSA / 5-アミノレブリン酸 |
Research Abstract |
5-アミノレブリン酸(5-ALA)を用いた光線力学療法(PDT)を検証するにあたり、再度in vitroにおいて、グラム陽性球菌としてMRSAを、グラム陰性桿菌として緑膿菌を用いて菌種による違いを検証した。5-ALAはそれ自体は光感受性を示さないが、細胞内に取り込まれるとポルフィリン代謝を経てプロトポルフィリンIX(PpIX)が産生される。PpIXに2価の鉄イオンが配位されるとヘムとなり、ヘムは電子伝達系などで利用される。このPpIXが光感受性を有しており、5-ALAを加えることで細菌内のPpIXが増加するか液体クロマトグラフィーで確認した。まずは緑膿菌、及びMRSAに0.5 mg/mlの5-ALAを添加した。結果、MRSA内では緑膿菌に比べ総ポルフィリン量は3倍に増加し、そのポルフィリン量のうち16%がPpIXであった。次に細菌内のPpIXを増加させる為に、PpIXからヘムに移行するのを抑制する為に、鉄イオンを吸着するキレート剤を添加し、液体クロマトグラフィーで確認した。結果、緑膿菌内においてはPpIXの産生量が増加したが、MRSA内ではPpIXが16%から11%に減少し、総ポルフィリン量もキレート剤無添加のものと比べ15%減少した。この結果、グラム陽性球菌とグラム陰性桿菌では、5-ALAをもちいてPDTをする際に、添加する薬剤をかえる必要があることがわかった。今後は、この結果をもとにin vivoでの検証を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroでの検証が終わり、今後はin vivoで検証していけるため。
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Strategy for Future Research Activity |
in vivoで検証を行っていく。
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