2013 Fiscal Year Research-status Report
口腔扁平上皮癌の頚部リンパ節転移に関わる7p、8q、17q上の責任遺伝子の同定
Project/Area Number |
25861773
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
吉岡 俊一 大分大学, 医学部, 助教 (20599659)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 頸部リンパ節転移 / 網羅的発現解析 / Real Time PCR法 / 免疫組織化学法 / アレイCGH解析 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌(OSCC)の予後は頸部リンパ節転移の有無により大きく左右される。私は今までに組織検体を用いたアレイCGH解析を行うことによって、OSCCの頸部リンパ節転移に関わる染色体異常領域として7p12、8q24、17q25の領域を同定してきた。「7p12、8q24、17q25のゲノム異常領域に存在し、ゲノムコピー数異常によって発現が亢進する遺伝子の中に、リンパ節転移に関わる重要な遺伝子、すなわちOSCCの標的遺伝子が存在する。」という仮説を証明するために7p12、8q24、17q25領域に存在する癌遺伝子の単離を目的として実験を行っている。平成25年度は、アレイCGH解析を行っているOSCC細胞株について網羅的発現解析を行い、7p12、8q24、17q25領域のゲノムコピー数増幅に伴い発現亢進する遺伝子の抽出を行った。癌遺伝子候補として一つずつ解析することが困難な数が抽出されているため、他の癌で癌関連遺伝子として報告されている遺伝子や癌化に関わる機能が示唆されている遺伝子を優先的に選択して、RNAレベル(Real Time PCR法)、及びタンパクレベル(免疫組織化学法)での解析を行っている。OSCCのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織から腫瘍組織をLaser-Captured Microdissectionにより回収し、RNA抽出キットを用いてRNAを抽出し、Real Time PCR法を行っている。同時にOSCC症例のFFPE組織切片における候補遺伝子の発現を免疫組織化学的に解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
網羅的発現解析により抽出されてきた候補遺伝子の数が多いため、一つ一つの解析が遅れている。 また、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織から抽出したRNAは、凍結組織から抽出したRNAと比較して分解が進んでおり、PCRによる増幅が困難な症例がある。そのため、primerの設定の調節が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
口腔扁平上皮癌(OSCC)組織における候補遺伝子の発現動態の確認を進めた後、候補遺伝子の機能解析を行う予定である。候補遺伝子が過剰発現しているOSCC細胞株にsiRNAを導入し、発現抑制後、細胞増殖能、アポトーシス制御能、細胞周期解析、浸潤能の変動を調べる予定である。候補遺伝子の発現が低下・消失しているOSCC細胞株にはウイルス感染させ、同様の機能解析を行う予定である。
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