2016 Fiscal Year Annual Research Report
Change in infected root canal microflora during the course of root canal therapy
Project/Area Number |
25861785
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋本 紀洋 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (70646447)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯学 / 細菌 / 感染根管 / 細菌叢 / メタゲノム / PCR |
Outline of Annual Research Achievements |
膨大な数と種類の微生物が、口腔バイオフィルム常在微生物叢を構成しているが、いったん、その統制が乱れ始めると、病的な微生物叢に変遷し、諸々の口腔内環境の変動と相まって、種々の口腔疾患が発症することになる。従って、口腔微生物生態系の性状を理解し、制御することが、口腔疾患の多くを、予防する一手段と考えられる。 口腔微生物叢構成の量的・質的解析の一手段として、高度嫌気培養法があり、高度嫌気実験システムの格段の進歩ならびに分子生物学的手法の併用によって、多種多様な嫌気性菌が口腔微生物叢を構成していることが、最近の研究によって明らかにされている。その一方で、迅速性・多試料解析性といった利点を求めて、培養に依らない手段として、16S ribosomal RNA塩基配列をターゲットとしたPCRランダムクローニング法なども注目されている。そこから発展させて本研究では、クローニングを経ずに、超高速シークエンサー解析を行って、根管内微生物叢の微生物構成の全貌を明らかにすることを目指した。 その結果、平均でおよそ5万reads程度のシークエンスが得られ、genusレベルで、75菌属程度、speciesレベルで300菌種程度が同定された。その内、Actinomyces,Olsenella, Streptococcus, Pyramidobacter,Prevotellaが優勢であった。Pyrosequencing法によるメタゲノム解析によって感染根管内細菌叢の詳細・多様性が明らかになり、また本解析法の精密性および迅速性から歯内治療などの歯科臨床に応用可能と考えられた。
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Research Products
(1 results)