2016 Fiscal Year Annual Research Report
Clinical application of Er:YAG laser to shaping hard tissues
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25861786
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
安生 智郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (10396989)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯内治療 / レーザー / Er:YAG / OCT / Micro CT |
Outline of Annual Research Achievements |
レーザーによる硬組織の切削は、従来の回転器具による切削に比べ、独特の回転音や振動がなく、レーザー光による照射面の殺菌も期待できる。最近、口腔内でも臨床応用可能なかなり小さな照射チップも開発されており、今回は実際に臨床応用されているC400F(径=0.4mm)を用いた。 本研究では、マイクロCT(精密X線断層撮影装置)を用いてEr:YAGレーザーによる窩洞形成された体積の測定を行った。Er:YAGレーザー装置は、モリタ社製Erwin advErlを用い、照射条件は100mJ,10ppsで照射チップC400F(径=0.4mm)にて10秒間照射を行った。ヒト下顎抜去前歯20本に注水下で10秒間照射を行い、術前・術後で窩洞形成された体積を測定した。また、実際に形成された3Dモデルもコンピューター上で構築し、比較も行った。その結果、実際のヒト抜去歯へのレーザーによる硬組織の切削は、0.44~1.69mmの深さで切削が可能であった。OCT(光干渉断層撮影装置)は、照射した光の反射をセンサーで拾ってコンピューター解析することで、肉眼で確認できないレベルの細かな変化もリアルタイムで測定できることが最大の特徴である。現在実際に臨床応用できる機械を開発中である。OCT(光干渉断層撮影装置)による実際の形成面の深さの測定では、リアルタイムに窩洞の深さを測定することができ、マイクロCTによる窩洞深さの測定深さと大きな誤差は見られなかった。走査型電子顕微鏡(SEM)による観察では、従来回転切削器具で見られるスメアー層の形成は見られなかったが、完全な象牙細管の開口も見られず、今後の検討課題となった。
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