2014 Fiscal Year Research-status Report
カルボジイミドを用いたコラーゲン架橋化による恒常的歯質接着耐久性の獲得
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25861789
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 真広 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (20613920)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 接着耐久性 / 象牙質コラーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
レジン-象牙質接着の長期耐久性を向上させるためにこれまで様々な研究がなされてきたが、依然として継時的な劣化を防ぐことができないのが現状である。本研究では被着体である象牙質に焦点をしぼり、象牙質そのものを強化することを最終目的とする。象牙質のミネラル相は象牙質が幼弱なうちはコラーゲン線維周囲のみにあるが、象牙質が成熟する間にコラーゲン線維が架橋化し、線維内の水はアパタイト結晶に置き換わっていく。つまり、水が占めていた空間がアパタイト結晶に置き換わることとなり、ミネラル化したコラーゲンはほとんど水分を含んでいないことが知られている。ところで、象牙質接着において、酸によるエッチングはアパタイト結晶を溶解し水に置き換えることとなる。そして、次のステップにおいてこの水分はレジンモノマーに置き換えられることで、象牙質接着が成立していると考えられている。しかしながら一方で、これらのレジンモノマーは、コラーゲン線維間に入るには大きすぎ、水とは置き換わることができないという報告もある。これが事実だとすると、レジンモノマーが入り込んでいない象牙質コラーゲンは、内在性の加水分解酵素により加水分解され、結果として象牙質接着耐久性の低下が懸念される。 昨年度、象牙質コラーゲンのサイズ排除能を確認し、分子量1000以下の分子は自由に象牙質コラーゲン線維内にはいることが確認され、分子量10000を超えると、侵入が阻害されはじめ、分子量66000を超えると完全に侵入することができないことを確認できた。 これにより、コラーゲン線維内に入りうる分子量を決定することができ、レジンモノマーがコラーゲン線維間に入りうることが確認できた。本年度は、分子量192のカルボジイミドを用いコラーゲンを架橋化する、条件設定の模索を行い、それが象牙質接着耐久性にどのような影響を与えるかを検討開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
至適pHならびに濃度など、カルボジイミドによるコラーゲン架橋化の条件設定が解明されてきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
長期接着耐久性を確認するための試料作製を開始し、カルボジイミドによるコラーゲン架橋化による象牙質の強化により、接着耐久性の向上がはかれるかを、微小引っぱり試験ならびに微小剪断試験等を用いて評価していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究打ち合わせの費用が予定より少なかったことおよび、分析の外部委託をせず、自設備にて行ったため。 また、海外での発表予定だったが、折り合いがつかず断念したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
接着性材料等の消耗品の購入。分析の依頼。ならびに学会発表、論文発表に関わる費用に使用予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Inhibition of endogenous human dentin MMPs by Gluma2014
Author(s)
Sabatini C, Scheffel DL, Scheffel RH, Agee KA, Rouch K, Takahashi M, Breschi L, Mazzoni A, Tjäderhane L, Tay FR, Pashley DH.
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Journal Title
Dental Materials
Volume: 7
Pages: 752-8
DOI
Peer Reviewed
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