2013 Fiscal Year Research-status Report
根尖性歯周炎に対するIL-1α/ラミニンを用いた新規治療法の開発
Project/Area Number |
25861801
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大森 一弘 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20549860)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯内療法 / IL-1α / ラミニン |
Research Abstract |
研究の最終目標は,根尖性歯周炎の治癒メカニズムを解明することによって,臨床効果の高い治療法の開発を目指す。本研究では,ラット根管治療モデルの病巣治癒期に発現が亢進するInterleukin-1α(IL-1α)と細胞外基質ラミニンの骨芽細胞に対する相互作用に着目した先行研究の結果をもとに,根尖部歯周組織の再生(骨再生)に対するIL-1αとラミニンの有用性をin vitroおよびin vivoで検討する。本年度は,マウス骨芽細胞M3T3-E1を用いて、ラミニンおよびIL-1α刺激が,1) 細胞内シグナル伝達に及ぼす影響をウエスタンブロット法で,2) 骨関連遺伝子発現に及ぼす影響をreal-time PCR法で検討を行った。すなわち,MC3T3-E1に対して,ラミニンで前処理した後,IL-1αで刺激すると1) FAKおよびMAPKsのリン酸化が増強される,2) collagen type1のmRNA発現が増強される傾向を確認した。以上の結果から,ラミニンおよびIL-1αは骨芽細胞に対して硬組織誘導を促進する可能性が示唆された。根尖性歯周炎の効率的な治癒を目指すにあたり、ラミニンおよびIL-1αを併用することは有用である可能性が高く、引き続き本研究を継続していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroの実験はおおむね順調に進展している。ヌードマウスを用いたin vivo実験の立ち上げが少し遅れているので次年度検討を行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroの実験結果を検証するためにも、マウスやラットを用いたin vivoでの検討を実施したいと考える。
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