2014 Fiscal Year Annual Research Report
生体アパタイトの配向性をパラメーターとしたインプラント周囲骨の新規評価方法の提案
Project/Area Number |
25861822
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
白石 成 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (60585355)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インプラント / インプラント周囲骨 / オッセオインテグレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,生体アパタイト配向性に着目し,生体アパタイトの配向性を加味したオッセオインテグレーション獲得過程とインプラント荷重時における経時的変化を解析することによって,新規のインプラント周囲骨評価方法の確立と次世代に必要とされるインプラント表面性状に関する科学的根拠を得ることを目的としている. 昨年度から今年度は,インプラント周囲骨の生体アパタイトの配向性を検索しており,純チタンと低弾性チタン合金であるTi-Nb-Sn合金を基板材料とした直径1mm,長さ2mmのシリンダー型ミニインプラントを製作し,オッセオインテグレーション獲得過程における骨結合の強度を評価した.ミニインプラントをラットに埋入し一定期間飼育後に屠殺,インプラントと骨ろの結合強度を測定して骨結合能として評価した.また,同型のインプラント材料を含んだ研磨切片を作製し,インプラント周囲骨のアパタイトの配向性を評価した. 純チタンと低弾性チタン合金であるTi-Nb-Sn合金において,骨結合能は飼育期間に比例して増加した.また,骨結合能は2つ基板金属間では同等であった.組織切片による評価ではインプラント周囲は結合組織よりも新生骨に広く覆われおり,良好な骨結合能が示されていた.新生骨アパタイトの配向性は既存の層板状の構造と異なり,多方向に骨梁が観察された.これらの方向性は埋入した大腿骨に加わった荷重方向に影響を受けている可能性が考えられた.これらの成果の一部は査読付きの英文雑誌に投稿し発表した.
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