2014 Fiscal Year Research-status Report
EphA4の未知なるリガンドの解明と臨床応用への可能性の追及
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25861843
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
伊志嶺 知沙(黒田知沙) 岡山大学, 大学病院, 医員 (40581096)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
Eph分子は受容体チロシンキナーゼであり、EphA群、EphB群に大きく分けられ、現在ヒトではEphA1~EphA8、EphB1~EphB4および6という名称で整理されている。EphA4は比較的最近になって注目されはじめた分子であり、神経領域での研究は進んでいるが、骨、軟骨における分布状況や機能は未だ不明である。以前の研究では、軟骨細胞様細胞株(HCS/2/8)niおいて強く発現していたEphA4の長官骨組織における発現、分布と機能を調べた。しかし、まだまだ不明な点が多いため、以前の研究を踏まえつつ、違った視点からも研究をすすめていくこととした。 EphA4はチロシンキナーゼ型細胞表面受容体分子であり、ぞの特異的リガンドとしてはephrinB2やephrinA2などが知られている。申請者らの以前の研究で、軟骨肉腫由来細胞株HCS-2/8細胞に発現しているチロシンキナーゼ型受容体を探索した折に、EphA4がその一つとして同定され、リガンドとして考えられているephrinA2は内軟骨性骨化においてEphA4より前の段階で発現のピークがあった。EphA4のリガンドは現在不明な点が多いとされている。そこで今回の実験ではまずリガンドに着目し、リガンドを網羅的に調査することによってEphA4の新規のタンパク質間相互作用が明らかとなり、シグナル伝達経路・疾患関連経路マッピングなどの解析が可能となる。また申請者たの研究室の実験で、義歯を装着したラットの骨吸収に関する実験、歯牙喪失と空間認知脳に関する実験が行われており、FilosaらによるとEphA4とephrinA3の相互作用におけるシグナリングはアストロサイトによるシナプス機能と可塑性を制御するのに重要であると報告された。よって、歯牙喪失における海馬でのEphA4の発現、機能を探索するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までに、リガンドの特定として、メッセージの発現をタンパクが発現している長官骨組織でin situにて確認を行っている。条件検討、予備実験等に時間を費やしたために遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
in situの結果をもとに免疫染色を行い、その結果をもとに、RNA,タンパク質を調べリガンドの移行経路、働きなどを調査予定である。
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Causes of Carryover |
抗体を購入予定であったが、取り寄せ商品であったため、納期が遅れてしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月に納品され購入した。
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