2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨質イノベーションを達成するポリリン酸のバイオアクティブ効果
Project/Area Number |
25861845
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森田 晃司 広島大学, 大学病院, 助教 (30555149)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | ポリリン酸 / 骨再生 / アパタイト |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度では鎖長65のポリリン酸ナトリウムをアパタイトプレートに吸着させたポリリン酸吸着アパタイトを使用し、細胞接着能および石灰能を促進するメカニズムの一部を解明した。細胞はマウス頭蓋骨由来骨芽細胞(MC3T3-E1)、メディウムはFBS、アスコルビン酸、β-glycerophosphateおよびペニシリンを含有したα-MEMを使用した。また、ポリリン酸は100mM、10mM、1mM,0.1mM、0.01mM、0.001mM,0.0001mMおよび0mM(コントロール群)の計8群とした。最初に、作製した計8種類のポリリン酸吸着アパタイト上に10万/cm2のMC3T3-E1を播種し、2時間後に骨分化誘導メディウム中のカルシウム濃度を測定した。細胞播種2時間後でのメディウムに含有されるカルシウム濃度は、100mMは0mMと比較して有意に低かった。この結果より、アパタイト表面に吸着した高濃度のポリリン酸はカルシウムを引き寄せる可能性が示唆された。次に、最初に、作製した計8種類のポリリン酸吸着アパタイト上に10万/cm2のMC3T3-E1を播種し、2時間後に骨分化誘導メディウム中のタンパク濃度(BSA測定)を測定した。細胞播種2時間後でのメディウムに含有されるタンパク濃度は、100mMは0mMと比較して低い傾向を示したものの有意な差はなかった。この結果より、細胞接着に関して、ポリリン酸濃度による影響は小さいことが示唆された。また、現在、卵巣摘出を行い骨質を低下させたモデルラットを用いて、in vivoでのポリリン酸の骨質低下状態における骨量および骨質に関しての実験を行っている。
|
Research Products
(3 results)