2013 Fiscal Year Research-status Report
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25861856
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
吉田 和弘 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70530418)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フッ素系モノマー |
Research Abstract |
フッ素を含有した高い耐久性を有するリライン材の開発に先立ち、フッ素系モノマーの添加が硬質リライン材の物性に及ぼす影響について検討する必要がある。そのため試作リライン材を作製し、これにフッ素系モノマーを添加し、その影響について測定を行った。 試作硬質リライン材の作製に使用するモノマーは、硬質リライン材で一般的に用いられているものから親水性の異なる2種類(iso-butyl methacrylateおよび2-hydroxyethyl methacrylate)を選択し、ポリマーはPoly(ethyl methacrylate)とした。フッ素系モノマー1分子中に含まれるフッ素原子が多くなると、側鎖の増大による機械的性質の低下が予想される。そこで添加するフッ素系モノマーは、試料作成に使用する2種類のモノマーと構造が似ている2,2,2-trifuluoroehyl methacrylateを選択した。フッ素系モノマーの過大な添加は、硬化挙動実験において硬化時間の大きな上昇を認め、臨床での使用が困難であると判断されるため、添加量は重量比で30wt%とした。 本研究では、リライン材が咀嚼などの短時間で周期的な応力を受けていることを考慮し、動的粘弾性自動測定器を用いて経時的に動力学的性質を測定し、これを耐久性とした。結果は、フッ素系モノマーを添加することにより動力学的性質の経時的変化が減少し、安定する傾向となった。すなわち、物性が安定し、耐久性が向上したものと推察された。これはフッ素系モノマーの添加により、試料の表面エネルギーが低下し、疎水性となったためと考えれらる。吸水量および溶解量試験においても、これと矛盾しない結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
他分野で応用されている含フッ素高分子が有する撥水性が、本研究における硬質リライン材への添加でも同様に確認できた。またそれに伴う耐久性の向上も認められ、予測されていた結果が十分得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
フッ素系モノマーの添加が及ぼす機械的性質への影響を評価するため、曲げ試験を行い、曲げ強さおよび曲げ弾性率を評価する。試験は万能材料試験機(インストロン社製)を用い、ISOに準じて行う。 耐汚染性評価には、C.albicansを用いて真菌付着試験を行う。C.albicansは誤嚥性肺炎の原因とされており、その評価は重要と考える。 動力学的性質、硬化挙動、吸水量および溶解量含めた以上の測定項目を市販製品についても行い、比較する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究結果が予測されていたように得られ、硬質リライン材作製のための材料が大幅に削減できた。 本研究開始当初使用可能であった超純水製造装置が使用不可能となったため、この装置の新規購入を予定している。超純水は、予定している物性測定、真菌付着実験で必要不可欠である。
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Research Products
(1 results)