2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25861864
|
Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
長沢 悠子 明海大学, 歯学部, 講師 (90526451)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 歯科用セメント / 高分子材料 / 機械的性質 / 仮着用セメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はレジンセメントの液はL1:MMA,L2:MMA/HEMA(モル比1:1)の2種類とした.各液成分には重合促進剤として第三アミンDMPT0.5wt%を添加した.粉末成分はPEMA, PMMAおよびsilicone powderを使用した.粉末の総重量に対し,重合開始剤BPO1wt%を添加した.以下の組成のものをセメントの粉末成分とした.①PEMA:PMMA(1:1),②PEMA:PMMA(9:1),③PMMA: silicone powder(1:1),④PEMA: silicone powder(1:1),⑤PMMA:silicone powder(9:1)および⑥PEMA:silicone powder(9:1)とした. 具体的には得られるセメント硬化体の被膜厚さ(粉液比0.5,1.0)と24時間後のせん断強さ(粉液比1.0)および24時間後の保持力(粉液比1.0)の検討を行った.その結果,3元配置分散分析でセメントの粉末の組成,液の組成,粉液比およびいずれの2つの要因の相互関係においても被膜厚さに有意差が認められた.粉液比0.5の条件でL2と粉末④で練和したセメントは粉末①②③で練和したセメントよりも有意に小さい被膜厚さを示した.また,MMAにHEMAを添加することは被膜厚さを減少させる効果があると考えられた.せん断強さはL1のとき粉末④で練和したセメントが最も小さい値を示し,粉末①で練和したセメントが最も大きい値を示した.L2では粉末③で練和したセメントが最も小さいせん断強さを示し,粉末②で練和したセメントが最も大きい値を示した.保持力はL1のときは保持力は50.9~108.7N,L2のときは212.6~387.9Nであった.いずれの粉末を用いた場合でもL1を液の成分とするセメントはL2よりも小さい保持力を示した.
|