2013 Fiscal Year Research-status Report
光学印象と応力解析を用いたインプラント上部構造デジタルデザインシステムの開発
Project/Area Number |
25861887
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小野 真司 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (50573739)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インプラント / 応力解析 / 有限要素法 / CAD/CAM |
Research Abstract |
本研究では、これまでに研究代表者が開発した「インプラント光学印象システム」と「三次元有限要素法による応力解析」を応用することで、個々の患者に対して、力学的・生物学的に理想となるインプラント上部構造形態を設計し、製作するデジタルデザインシステムを開発することを目指す。本研究により、インプラント治療における印象採得から上部構造製作までを、すべてデジタル化できることに加えて、CAD/CAMに応力解析結果を反映させることが可能となる。 これまでに、われわれはオプティカルトラッカーを用いた、口腔内の三次元位置姿勢を直接計測する新たなインプラント光学印象システムの開発を行ってきた。さらに、三次元有限要素法を用いた応力解析におけるアバットメント形態のデザインがインプラント体周囲骨への応力分布に及ぼす影響についても研究を行ってきた。 平成25年度は、先の実験で開発したソフトウェアを用いて、アバットメントおよび上部構造の形態を決定し、シミュレーションにより設計したアバットメントと上部構造のデータを、現有のCAD/CAMシステムに転送し、製作するシステムの開発を行った。 また、骨量の不足している症例に対して使用することが多くなってきたショートインプラントの使用に関して、有限要素法にて応力解析モデルを用いて、機能時にインプラント周囲骨に分布する応力について、研究成果を国内学会で発表した。ショートインプラントの使用条件を裏付ける結果が得られ、現在はインプラントと天然歯間距離やインプラントとインプラント間距離の違いによる応力分布についても解析している。 平成25年度に行った多様なモデルの製作により、様々な症例に対する応力解析が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、応力解析モデルに関しては研究計画よりも進行しているが、CAD/CAMシステムへの応用が計画よりやや遅れている。しかし、多様な解析モデルにより設計した上部構造データをCAMすることは容易であるため、おおむね順調であると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまでに行ってきた応力解析モデルによる実験結果を論文にまとめ、研究成果を発信する。また、in silicoでの研究内容を、in vitroに進めてin silicoでの研究結果の妥当性を評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
論文校正費として使用する予定であったが、年度内の期限を越えてしまったため。 平成26年度に、論文校正費として使用する予定である。
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