2013 Fiscal Year Research-status Report
化学療法誘発口腔粘膜炎制御に向けたRIG-Iとがん関連線維芽細胞の機構解明
Project/Area Number |
25861907
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
久保田 耕世 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (10529689)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯学 / 口腔粘膜炎 / 遺伝子 |
Research Abstract |
申請者はこれまで、化学療法誘発口腔粘膜炎の発症機序におけるRIG-Iの役割について研究を行ってきた。その研究結果を基に、平成25年度科学研究費の助成を受け、化学療法誘発口腔粘膜炎制御に向けたRIG-Iとがん関連線維芽細胞の機構解明の研究を行った。 本研究の目的はがん関連線維芽細胞とRIG-Iの化学療法誘発口腔粘膜炎における役割とその機序を解明し、画期的な新規治療法へと展開できる基礎的研究を行うことである。本年度は歯肉癌細胞と歯肉線維芽細胞を共培養し、がん関連線維芽細胞モデルを作成、培養した。培養方法としては、歯肉片から歯肉線維芽細胞を継代培養する。また、歯肉癌細胞を継代培養する。それぞれを培養用ディッシュで培養した後、Jozsef ら(Oral Oncology 2011)の方法に従い、共培養ディッシュで1週間共培養を行い、がん関連線維芽細胞モデルを作成した。作成後、抗悪性腫瘍剤と細菌・ウイルス感染によるがん関連線維芽細胞の各種サイトカインの発現を検討した。抗悪性腫瘍剤として、タキソテールを培養上清に添加した後、細菌感染を想定してLPS、ウイルス感染を想定してpolyICを添加した。その後、一定時間培養し、RIG-I並びに各種サイトカインのmRNAの発現を検討した。その結果、各種炎症性サイトカインの発現に軽度差異が認められた。その結果を踏まえ、化学療法誘発口腔粘膜炎の発症機序におけるがん関連線維芽細胞とRIG-Iの役割について、研究を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
歯肉線維芽細胞と歯肉癌細胞の共培養モデルの制作に期間を要し、実験の進行状況が遅れていた。しかし、研究計画の変更は最小限とし、次年度に繰り越しての研究は可能と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の大幅な変更は無く、申請書に沿った研究を進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
共培養モデルの作成に期間を要していたため、研究計画に遅れが生じているため。 昨年度の研究計画に加えて、今年度の研究計画を速やかに遂行する予定である。
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