2014 Fiscal Year Annual Research Report
無血清胚様体培養系を用いた顎顔面遺伝性疾患由来ヒトiPS細胞の分化能解析
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25861945
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
鍋島 巧 広島大学, 大学病院, 歯科診療医 (10550999)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
再集合培養法を応用したヒトiPS 細胞からの軟骨組織誘導について,誘導方法の条件検討を前年度に引き続き行った。 まず,健常人由来iPS 細胞を2 群に分けて,浮遊培養用プレートに播種した。一方の群にはアクチビンA を添加し(アクチビンA 処理群),48 時間培養を行い胚様体を形成させた。もう一方の群にはアクチビンA を添加せず(アクチビンA 未処理群),同様に48 時間培養を行い,胚様体を形成させた。続いて,アクチビンA 処理群とアクチビンA 未処理群の胚様体を1 つのwell に混合して培養し,両群の胚様体が一塊となった集合胚葉体を形成させた。この集合胚葉体を最長3ヶ月間間培養を行った。胚様態の混合比率は,アクチビン処理群A処理群:アクチビンA未処理群を,1:1のほか1:3や1:5など様々な比率とした。 培養された集合体から,組織切片を作成し組織学的に検討を行った。さらに,PAS染色,typeⅡコラーゲンによる免疫組織化学染色によっても検討を行った。 その結果,1:1の集合体にて,明らかな軟骨組織の組織形態は認めなかったものの,PAS染色やtypeⅡコラーゲンでは一部要請を認めた。また,集合胚葉体からRNA を抽出し,顎顔面領域に関わる,頭部・顎軟骨・眼・咽頭や神経堤のマーカー遺伝子群であるCol2,Sox9,gsc,Otx2,AP2 並びにPax6 発現の有無を検討したところ,Otx2,AP2の発現を認めた。
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