2013 Fiscal Year Research-status Report
イノシトールは口唇口蓋裂を抑制する-その機序解明からCLP発症原因を探る-
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25861986
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
藤原 久美子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60404737)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 口唇口蓋裂 / DNA / Wnt/βCatenin singnaling |
Research Abstract |
これまでに愛知学院大学口唇口蓋裂センターで保管されている血液サンプルの保存状態の調査とサンプリングを開始した。口唇口蓋裂患者本人およびその家族の血液データサンプルについて、患者の裂型、合併症の有無、家族サンプルの有無(父、母、兄弟など)について選別を行った。この調査で前述の項目を把握できた血液サンプルは、2762サンプルであった。その結果、今回の研究で必要と思われる孤発例の口蓋裂症例を抽出できることが明らかとなった。サンプルの抽出前に、十分なDNAが収量できるか予備実験を行った。抽出キットは、キアゲン社のQIAamp DNA blood midi kit を使用し、血液サンプル20mg で十分量のDNAが採取できることを確認した。また今後は血液サンプルだけでなく、手術時に切除する組織片もサンプリングの対象としているため、組織抽出が十分可能かどうかをキアゲン社のAll prep DNA/RNA mini kitでも試験的に抽出を行った。いずれの方法においても十分量のDNA量が採取できることを確認できたため、今後は順次DNAの抽出を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
血液サンプルの選別および抽出作業に時間がかかり、目的遺伝子の抽出まで至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果から、サンプリングおよびDNAの抽出は問題なかったため、今後はWnt/βCatenin singnalingに関与する遺伝子のうち、特にInositol との関連が考えられる遺伝子(GSK-3β、Prop1)の変異について検討する予定である。wnt/βcatenin 経路におけるInositol の口蓋裂予防抑制効果を検討するためには、この経路で最終的に複合体を形成するPROP1 が重要と考えられるため、PROP1の変異を先に検討する。
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