2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of development and the effect inspection of the follow-up consultation in the convalescence of the gynecologic cancer postoperative patient
Project/Area Number |
25862137
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
井上 水絵 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (20582571)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 婦人科がん / 術後 / フォローアップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、婦人科がん術後患者の回復過程において、身体・心理・社会的障壁を改善し生活への再適応を促進する看護支援を検討することを目的に、フォローアップ相談の開発及び効果検証をすることであった。 最終年度の平成28年度は、「婦人科がん術後患者の外来フォローアップ相談に向けた文献検討」~術後のフォローアップに関する和文献検討~の学会誌発表(研究1)と「初発婦人科がん術後患者の初回外来時のQOLと抑うつの実態」~と~FACT-G,HADSを用いた調査~の(究成2)学会発表を行った。 研究1を元にフォローアッップ相談の介入効果の検討を行った。対象は、研究の同意を得られた婦人科がん術後患者42名のうち無作為抽出した非対称群20名、対照群22名だった。Dropoutをのぞいた、非対称群16名、対照群17名を分析対象とした。対照群には平均3.2回、平均時間20.8分のフォローアップ相談を実施した。相談内容は排尿障害が一番多く、次いで性機能障害、下肢浮腫だった。ベースラインのFACT-G得点は、他がん腫と比較し大きな差はなく、HADS得点は、不安と抑うつはほとんどが問題なしだったが、臨床的に明確な苦悩を有しているものも僅かにいた。ベースラインと6ヶ月後のFACT-G及び、HADSのt検定を実施した。結果、介入群の下位尺度、家族・社会(p<0.05)とHADS不安p<0.05)に有意差が認められた。非介入、介入ともFACT-G合計得点には有意差は認められなかった。 身体・心理・社会的障壁を改善し生活への再適応を促進する看護支援を検討することを目的としたフォローアップは一定の効果が認められた。患者の多くは合併症や不安を抱えているなか、症状改善に対する研究は少なくフォローアップ相談内容の改良及び、婦人科がん術後患者特有の課題や症状に特化した介入研究が必要であると考えられた。
|