2013 Fiscal Year Research-status Report
高血圧症患者のセルフケア行動に向けた生活指導における教育効果の検証
Project/Area Number |
25862141
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
坪田 恵子 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (20334716)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 日常生活の自己管理 / 高血圧症患者 |
Research Abstract |
高血圧症患者は降圧治療を受けていても約半数の者は血圧が高値を示しており、血圧のコントロールが不十分な現状がある。血圧をコントロールしていくには日常生活を見直し、服薬の管理も含めたセルフケア行動をとることが重要となる。本研究では高血圧症患者において、セルフケア行動に向けた「自己管理表」を活用した生活指導を行うことによる教育効果の検証(自己管理得点が指導後において高くなるのか)を目的とした。本研究に先立って作成した「自己管理表」は血圧の安定化のために必要とされる行動内容を示した6つの管理側面(食事、運動、ストレス、服薬、飲酒、喫煙)で構成されている。また、自己管理表は血圧値及び喫煙本数との関係性が確認されている。本研究の意義としては、自己管理表を活用した生活指導により自己管理得点が高くなれば、セルフケア行動を支える教育の方法を実証することができると考える。研究方法は、外来に通院する本態性高血圧症患者を対象として、現在の自己管理の程度を把握するために「自己管理表」を用いて調査を実施した(4段階の選択肢より回答してもらう)。次に、現在の得点を記した自己管理表を患者に渡し、家庭で日常生活において参考にして過ごしてもらうよう伝える。自己管理表を渡す際には、自己管理表の項目内容は血圧によい効果をもたらす行動内容が示されていることを記載するとともに伝え、さらに、現在の得点を患者とともに確認し、得点の低い項目を中心に行動内容を確認した。今後は1~2か月後の再診日に自己管理得点の変化を確認していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高血圧症患者において、計画に沿って「自己管理表」を活用した生活指導を行うことができており、今後は対象数を増やしていくとともに、再診日には指導後の自己管理状況を確認していく準備ができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
生活指導後の自己管理状況を把握するために、再診日に自己管理表を再度記入してもらう。 生活指導において「自己管理表」を活用することの効果を検証するために、対象者全体の自己管理表の1回目と2回目の得点の変化について、統計処理を行い有意な得点の変化がみられるかを確認していく。 また、自己管理表の活用に関してのアンケートを行い、自己管理表を見た頻度、得点の低い項目を意識して生活できていたか、項目は参考になったかなどを尋ね、今後の活用方法を検討していきたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
対象数が当初予定していた期間では予定人数に達しなかったため、調査期間が当初予定していたよりも長くなっている。統計処理では全対象者を同時に分析するため、購入を考えている統計ソフトは遅くに購入した方がバージョンもより新しいものを購入できると考え、分析に入る平成26年度に購入することとしたため。 平成26年度には統計処理を行っていくため、統計ソフトを購入する。 また、成果の発表を行っていく際の旅費が必要になると思われる。 さらに、研究成果について報告書を作成するための製本費用がかかると思われる。
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